今月の代表ウィーク、イタリア代表に招集されていたサンドロ・トナーリとニコロ・ザニオーロが不正なウェブサイトを介してのオンライン賭博を行なった疑いで、キャンプ地で警察から事情聴取を受けたことが複数の現地メディアによって報じられ、両選手は間もなくしてチームから除外されることとなった。

　この衝撃はさらに広がり、それ以前から捜査の対象となっていたユベントスのニコロ・ファジョーリが違法賭博を認め、最初はテニス、そして後にサッカーの賭けにも手を出すようになり、300万ユーロ（約４億8000万円）もの借金を抱えることになったことを告白。22歳のMFは、これによりイタリア・サッカー連盟（FIGC）から７か月の出場停止処分と罰金１万2500ユーロ（約199万円）を科せられ、今季はピッチに立つことが不可能となった。

　そのファジョーリはU-21イタリア代表時にギャンブルを始めたが、その際に手ほどきをしたのがトナーリだったことが明らかに。そして、トナーリ自身も17日にトリノ検察庁による３時間にわたる取り調べで、賭博を認めており、昨季まで所属していたミランの試合、なかには自身が出場した試合にも賭けていた事実を認めたという（英国の日刊紙『The Guardian』より）。
  　FIGCや国際サッカー連盟（FIFA）の規定では、こうした行為に対しては最長で３年間の出場停止処分が下されることになるが、トナーリから携帯電話とタブレットを押収した当局の検査にはある程度の時間を要するため、処分が確定するのは最大で１か月後になる可能性があるようだ。現時点で、取り調べの翌日にニューカッスルに戻ったトナーリには、週末のプレミアリーグや翌週のチャンピオンズリーグには出場する資格は残っている。

　ニューカッスルは、今夏に5500万ポンド（約100億円）でミランから獲得した選手のスキャンダルを受けて、「トナーリは捜査に全面的に協力しており、我々もあらゆる関係当局に協力する」と約束するとともに、「トナーリと彼の家族は、今後もクラブの全面的なサポートを受けることになる」とも表明した。

　トナーリの代理人を務めるジュゼッペ・リーゾ氏は、自身のクライアントがギャンブル依存に陥り、キャリア最大の問題に直面していることを明らかにし、「サンドロは大きなショックを受けている。彼は自身が間違いを犯したことを自覚している。私は、この経験が彼を救い、また同じ依存症にかかっている人々を救う一助になることを願っている」と語っている。