現地時間10月28日に行なわれたプレミアリーグ第10節で、アーセナルはシェフィールド・ユナイテッド相手に５-０の大勝を飾り、終盤には冨安健洋がチーム加入以来初のゴールを決めてみせた。

　本拠地エミレーツ・スタジアムで攻勢力を爆発させた「ガンナーズ」は、58分までにエディー・ヌケティアがハットトリックを達成し、88分にもファビオ・ヴィエイラのPKでリードを広げた。そしてアディショナルタイム、66分にベン・ホワイトとの交代でピッチに立った冨安が、CKからモハメド・エルネニーがフリックしたボールを身体に当てながら素早く反応して右足でゴールに押し込んだ。

　2021年夏にアーセナル入りして以来、プレミアリーグ通算50試合目で初得点を記録した冨安は、自身のSNSで「ついに初ゴール！」と喜びを表わすとともに、これを昨年亡くなった母親に捧げている。ゴールが決まった瞬間、スタジアム中が大いに沸き、チームメイトからも、観客からも、祝福の拍手と歓声が日本人DFに贈られたが、ミケル・アルテタ監督も試合後に背番号18に言及している。
  「私は冨安のことが大好きだし、チームの誰もが彼を愛している。彼はロッカールームで最も人気のある選手のひとりだ。チームメイトたちの反応が、彼に対するポジティブな感情を示している。彼らは冨安に、前線で楽しんでほしいと思っていた。彼はいつも控えめで、仲間のために行動することが多い。彼はチームにとって、ファンタスティックな選手だ」

　ここ数試合は守備だけでなく、攻撃面での貢献も非常に高い冨安に対する現地メディアの評価を見ると、スポーツ専門チャンネル『Sky Sports』は10点満点の採点で、ヌケティア（９）に次ぐチーム２番目タイ、交代選手では最高の「８」を与え、英国公共放送『BBC』の視聴者による採点では、こちらもチーム２番目となる「7.78」となった。

　日刊紙『THE Sun』は、「堅実な守備を見せ、アーセナルの５点目を決め、チームに加入してから初めて、スコアシートにその名が掲載された」と評して、こちらも「８」の高採点。また同メディアは「冨安が50試合目のプレミアリーグ出場で初ゴールを決めると、ホームファンからは大歓声が上がった」と、得点の瞬間の情景を伝えている。