カタールで開催されているアジアカップ、１月14日にはグループリーグ第１節で日本代表はベトナム代表を４-２で破って代表戦10連勝を飾り、５回目の優勝に向けて白星発進を切った。
  　11分に南野拓実がこぼれ球を詰めて日本が先制するも、16分にCKから相手の見事なフリック、33分にはGK鈴木彩艶が弾ききれずに押し込まれて逆転を許した。しかし45分にパスワークから再び南野が冷静かつ正確なシュートで追いつくと、さらにアディショナルタイムには中村敬斗がゴール右上隅にファインゴールを決めて勝ち越し。85分に久保建英との連係から上田綺世が加点して、ようやく勝利を確実なものとした。

　森保一監督が「開幕戦は常に難しい」「（ベトナムの）フィリップ・トルシエ監督が戦術的に選手を上手くコントロールしていたので、前半は我々にとって難しいものになった」と語った通り、時間帯によっては苦しいものとなったドーハでの初戦について、AFC（アジアサッカー連盟）の公式サイトは「日本はトルシエ監督率いるベトナムとの対戦で勝点３獲得のために奮闘。かつての日本代表監督のチームは、サムライブルーを悩ませた」と伝え、SNSでは「なんという試合！」「今大会のベストゲーム候補」と賛辞を贈っている。

　しっかりと対策を講じ、それが見事に当たる形で一時は日本からリードも奪ったベトナムのメディアは、自国チーム、そしてトルシエ監督を称賛しており、日刊紙『THANH NIEN』も「トルシエの教え子たちが見せたパフォーマンスは、ベトナムのファンに大きな希望をもたらしている。彼らにはリーグ突破のチャンスがまだ残されている」と母国代表をポジティブに評する一方で、「日本のような強力な相手と対戦したベトナムは、最終的には２-４の敗北を受け入れざるを得なかった」とも綴った。

　また、MFド・フン・ズンのコメントとして、「彼とチームメイトはもっと多くのことを期待していたが、優れたサムライブルーを相手に、それはできなかったという。キャプテンは『前半を終えて、期待はさらに高まったが、日本は強すぎた。結果はあまり満足のいくものではなかったが、全力は尽くした』と語った」と報じている。

　そして、「日本のフィニッシュは非常に印象的であり、それがこのチームがドイツ、カナダ、トルコに対して４ゴールを決めたり、ヨルダン、シリア、タイ、エルサルバドルに対して『シュートの雨』を降らせたりすることができる理由である」と、日本の攻撃力・得点力に対しての見解を示した。