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「森保監督は少しナーバスになっている」ドーハの悲劇の“再戦”にアジアメディア興味津々。イラク指揮官は打倒・日本へ闘志「完璧なパフォーマンス以外ありえない」【アジア杯】

THE DIGEST編集部

2024.01.19

前日会見に臨んだ日本代表の森保監督(左)とイラクのカサス監督(右)。写真:梅月智史(THE DIGEST写真部)

 決勝トーナメント進出に向け、重要な一戦が刻一刻と迫ってきた。

 1月19日、カタールで開催されているサッカーのアジアカップで日本代表はイラク代表と激突する。5度目のアジア王者を目指す日本にとって、イラクは1994年W杯アジア最終予選で本大会初出場を目前に阻まれた、いわゆる「ドーハの悲劇」と言われる因縁の相手である。

 初戦をともに白星スタートで飾った日本とイラク。現地での前日会見で森保一監督は、ベトナムに苦しめられながらも4-2で逆転勝ちしたパフォーマンスに対する批判について、「批判の声も含めて、見てもらえることが一番ありがたい」と泰然自若の様子。外野の声を気にせず、目の前の試合に全力を注ぐことを誓った。

 この一戦に注目するのは日本だけでなく、アジア各国でも小さくない話題となっているようだ。

 マレーシアの老舗英字新聞である『New Straits Times』は「日本の監督が、アジアカップ序盤のぐらつきに対する批判を一蹴した」と報道。「第2戦でイラクと対戦する日本のモリヤス監督は序盤の失速について『心配していない』と語った。また同監督は、日本が今大会の優勝候補かどうかについては『他人が判断すること』だとも付け加えた」と記し、「モリヤスは少しナーバスになっているのでは?」と疑問視する記述もあった。
 
 日本の戦いぶりには、地元メディアからも熱い視線が注がれている。カタールのスポーツ専門チャンネル『Alkass Sports channel』の英語版サイト『Alkass Digital』は、この試合のプレビュー記事を配信。両監督が出席した前日会見でのコメントから、一筋縄ではいかない試合になると予想している。

 同メディアによると、イラクを率いるヘスス・カサス監督は「今大会で(日本は)最も強いチームのひとつ」と十分に認識しており、「アジアカップで4度の優勝を誇るチームを追い詰めるには、完璧なパフォーマンス以外にはあり得ない」と警戒を強めている。

 同監督は続けて、「選手の多くはヨーロッパのトップリーグで活躍しているし、FIFAワールドカップ(2022年カタール大会)でも驚異的な成績を残している。日本に勝つためには、完璧な試合をする必要がある」と発言しており、打倒・日本へ闘志剝き出しの気配だ。

 一方の森保監督は、セットプレーから2失点を喫したベトナム戦での守備について「いくつかのミスがあり、我々はそこから学んだ」と反省。「開幕戦で2点を失ったことで、チームへの信頼を少し疑問に思った人もいるようですが、私はディフェンス陣に大きな自信を持っています」と述べ、イラク戦に向けてしっかり修正を図ってきたと強調。「我々は結果を残せると確信している」と自信を示している。

 日本サッカーの歴史に大きな1ページを刻み込んだ地、ドーハで迎える因縁のイラク戦。運命のキックオフは19日午後8時半(日本時間)だ。
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構成●THE DIGEST編集部

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