専門5誌オリジナル情報満載のスポーツ総合サイト

  • サッカーダイジェスト
  • WORLD SOCCER DIGEST
  • スマッシュ
  • DUNK SHOT
  • Slugger
海外サッカー

「いずれ世界で3~4番目のリーグに」 早くも欧州選手が去り、不満が聞かれるサウジリーグに対して太鼓判を押したロナウドの意地と誇り

THE DIGEST編集部

2024.01.23

サウジでも変わらずゴールを量産しつづけているロナウド。(C)Getty Images

サウジでも変わらずゴールを量産しつづけているロナウド。(C)Getty Images

 昨年、サッカー界に一大ムーブメントを巻き起こしたサウジアラビア。オイルマネーの力を存分に発揮して、自国リーグに多くのスター選手を招聘し、サッカー界の勢力構図に変化を起こそうと試み始めた。

 自国サッカーの強化・繁栄を課題に挙げ、2034年ワールドカップの開催権まで手中に収めるなど、その勢いは衰えるところを見せないが、サウジ・プロリーグに関しては、盛大に開幕を迎えてから半年あまりが経とうとしている今、早くも問題が生じてきているようだ。

 昨夏にリバプールからアル・イテファクに新天地を求めたイングランド代表MFのジョーダン・ヘンダーソンが、サウジの文化や本場とのサッカー熱の差(観客数)など、欧州とあまりに異なる環境にフィットできず、早くも中東を離脱し、オランダの名門アヤックスに新天地を求めた。

 アル・イテハドに加入したカリム・ベンゼマもその能力を発揮できず、練習の無断欠席や欧州クラブ復帰の噂といったニュースばかりが流れている状況であり、アル・アハリのロベルト・フィルミーノも同様である。さらに先日はアル・ナスルのスペイン代表DF、エメリク・ラポルトが、自国スポーツ紙『AS』のインタビューで、「(サウジに)適応するのは簡単ではないし、実際に不満を抱いている選手は多い」と語ったことが大きな話題となっている。
 
 マンチェスター・シティから招聘された29歳は、現地での生活について「チームはケアはしてくれるが、十分ではない。欧州では給料も高い上に、選手に対するケアも充実していた」と不満を漏らし、「生活のクオリティーという面で、何かもっと違うものを期待していた。ここでは、1日に3時間を車の中で過ごしている。リヤドは交通渋滞が酷く、無駄な時間を費やしてしまっている」と明かした。

 現時点では、自身の去就に変化はないとしながらも、「この短期間でこれだけ不満を抱えてしまって、一体どうすればいいのか。このような状況が続けば、将来的にそうなる(退団&欧州復帰)可能性はある」とまで語っており、ラポルトにとっては2000万ポンド(約37億円)といわれる年俸を手にしても、この移籍は大失敗だったということだろうか。

 ところが、サウジの日刊紙『アル・リヤド』は、ラポルトのこの母国紙のインタビュー記事について、「多くの誤解があり、それは翻訳の誤りが原因である。僕はサウジで非常に幸せであり、アル・ナスルでも同様だ。ここの人々は素晴らしい。人々が、(この誤った)発言を信じることはないと期待している。冷静に受け止めてくれればと思う」と、自身のSNSでのライブ配信で語ったと報じた。
NEXT
PAGE

RECOMMENDオススメ情報

MAGAZINE雑誌最新号