専門5誌オリジナル情報満載のスポーツ総合サイト

  • サッカーダイジェスト
  • WORLD SOCCER DIGEST
  • スマッシュ
  • DUNK SHOT
  • Slugger
海外サッカー

「いずれ世界で3~4番目のリーグに」 早くも欧州選手が去り、不満が聞かれるサウジリーグに対して太鼓判を押したロナウドの意地と誇り

THE DIGEST編集部

2024.01.23

 さて、アル・ナスルといえば、スター選手のサウジ行きの先駆け的存在であり、ここまで59試合で54ゴール(世界最多)を挙げ、環境が変わってもその力を存分に発揮しているクリスティアーノ・ロナウドの発言も、議論を巻き起こしている。

 UAEのドバイで開催された「グローブ・サッカーアワード」で、3つの賞を授けられた後、「正直なところ、サウジリーグはリーグアン(フランス)よりも悪くないと思う。サウジでは、より競争が激しい。反論されようとも構わない。これはただの僕の意見だから。ここで実際に1年間プレーした上で、言っていることだ。とにかく、現時点で我々のリーグは、リーグアンよりも優れていると思う」と持論を語った。

 これには、賛否両論が渦巻き、嘲笑するような反応も少なくない。ちなみにリーグアンのリールを率いる同じポルトガル人のパウロ・フォンセカ監督は「彼の発言は良くないと私は思う。私は、(両リーグを)比較をする気はない。彼がサウジで幸せなら、それは嬉しいことだ。しかし、この件については答えることが時間を無駄だと感じている。賢明なら、彼がなぜこのような発言をしたかを理解しているだろう」とコメントしている。

 ちなみにロナウドは後日、母国のスポーツ紙『Record』に対し、「バロンドールとザ・ベスト(FIFAフットボールアウォーズ)は信頼性を失った。リオネル・メッシ、アーリング・ハーランド、そしてキリアン・エムバペが受賞に相応しくないと言っているのではないが、数字は嘘をつかない。(選考には)シーズン全体を考慮する必要がある。数字こそ事実だ」とも指摘した。
 
 表彰式では、自身の年間54ゴールについて、若いハーランドを上回ったことを誇ったロナウド。2022-23シーズンに悪い形でマンチェスター・ユナイテッドを去り、カタール・ワールドカップでもスタメン落ちなどの憂き目に遭い、衰えを指摘される中で、都落ちと揶揄されながら中東に向かったが、ここで再び抜群の得点力を発揮した彼は、母国代表でも記録を塗り替えるなど、健在ぶりをアピールしている。

 意地と誇りが、中東で築いた輝かしい成績とここ最近の発言から窺える38歳は、サウジのリーグについては、「傲慢になりたくはないが、僕がサウジにやって来てから1年経った今、全てが変わった。多くの偉大な選手、コーチ、経営者がここに来てくれて嬉しい。もちろん、成長にはプロセスがあり、重要なレベルに達するには何年もかかるが、個人的には、サウジリーグは世界で3~4番目のリーグになれる可能性があると思っている。今はまだ世界のトップリーグと同じ水準ではないが、いずれそうなるだろう」と、その発展に太鼓判を押す。

 これについても、様々な意見(おそらくネガティブなものの方が多いだろうが)があると思われるが、前述した選手たちの苦闘ぶりや弱音も混じったようなネガティブな発言と対比すると、2月5日で39歳になる大ベテランが非常に頼もしくも感じられるものだ。

構成●THE DIGEST編集部

【動画】ロナウド、2023年の全54ゴールをチェック!
NEXT
PAGE

RECOMMENDオススメ情報

MAGAZINE雑誌最新号