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イングランドをファイナルの舞台に導いた殊勲のワトキンス、「あれほど完璧なシュートを撃ったことはない」と自画自賛!

THE DIGEST編集部

2024.07.12

後半アディショナルタイムに、イングランドを決勝に導くゴールを決めたワトキンス。(C)Getty Images

 現地時間7月10日に行なわれたEURO2024準決勝で、イングランドはオランダを2-1で下し、2大会連続での決勝進出を果たしている。

 ドルトムントでの一戦、「スリーライオンズ」は開始7分でシャビ・シモンズの素晴らしいミドルによって3試合連続で先制を許したものの、18分にハリー・ケインがシュートを放った際にデンゼル・ドゥムフリースのファウルを受けたとしてVAR検証の末にPKを獲得し、ケイン自身がゴール左隅に決めて同点。そのままスコアが動かずに迎えた後半アディショナルタイム(AT)、角度のない位置でボールを受けたオリー・ワトキンスが反転から右足を一閃、低い弾道のシュートは左隅に突き刺さった。

 スロバキア戦では後半ATにジュード・ベリンガムのオーバーヘッドで追いついて延長戦で勝ち越し、スイスには終盤にブカヨ・サカの美弾で追いついてPK戦で勝利と、ノックアストステージに入ってから劇的な展開が続いていたが、今回もそれは再現され、サッカーの母国は大きな歓喜に包まれることとなった。
 
 デンマーク戦以来となる今季2試合目の出場で殊勲者となったワトキンス。81分にケインとの交代でピッチに立った28歳は、コール・パーマーのパスを受けての決勝ゴールを振り返り、「ハーフタイムに僕はコールに対し、『もし2人とも出場したら、君が僕に決定的なパスを出すんだ』と話していて、それが現実となった。こんなチャンスは滅多にないから、僕は貪欲になる必要があった。これまで、あれほど完璧なシュートを撃ったことはないと思う。とても特別な瞬間だ」と喜びを表わした。

 また、一躍母国のヒーローとなったアストン・ビラ所属のFWは、「(プロデビューした)エクセター・シティ時代には、イングランド代表としてEUROでゴールを挙げるなんて、考えたこともなかった。夢を見ることはできるけど、僕は現実主義者だから、当時はトップチームに昇格することだけに集中していた。ここまで来るのに一生懸命努力してきた。だから、今は全ての瞬間を楽しみたい」と感慨深げに語っている。

 今大会の大部分をベンチで過ごしていることについては、「正直、少しイライラしていた。ベンチにいるのは好きじゃないし、自分のキャリアにおいて最高のシーズンを過ごしてきたから」と明かしたワトキンス。そんな28歳に対し、ガレス・サウスゲイト監督は「オリーが決定的な瞬間を生み出してくれたことで、我々はさらに30分間戦うことを免れた。彼にとっても特別な試合となり、本当に嬉しい」と賛辞を贈った。
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