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なでしこJと対戦するアメリカの注目は、“NBAロッドマン娘、MLBスワンソン妻、NFLウィルソン婚約者”の強力3トップ! 前チェルシー女子監督が就任以降は7戦無敗【パリ五輪】

THE DIGEST編集部

2024.08.01

アメリカの注目は、(左から)ロッドマン、スワンソン、スミスの強力3トップだ。(C)Getty Images

 パリ五輪女子サッカーでグループステージ(GS)を突破したなでしこジャパンは、現地8月3日の準々決勝でアメリカ代表と対戦する。GSを2勝1敗で突破した日本に対して、アメリカ代表はドイツ、オーストラリア、ザンビアと同居したB組で3連勝。出場12か国最多となる9得点を決めており、攻撃力が自慢のチームだ。

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 アメリカのシステムは4ー3ー3が基本形。右ウイングのトリニティ・ロッドマン、1トップのマロリー・スワンソン、左ウイングのソフィア・スミスの3トップがストロングポイントだ。

 ロッドマンは、NBAのシカゴ・ブルズなどでプレーしたデニス・ロッドマンの娘で、スワンソンはMLBシカゴ・カブスで活躍する遊撃手ダンスビー・スワンソンの妻。スミスはNFLアリゾナ・カーディナルスでプレーするWRマイケル・ウィルソンの婚約者と、ピッチ外でも話題になる3トップは、ピッチ上でも抜群の存在感を示している。

 GS初戦のザンビア戦では、ロッドマンとスワンソンの2発で3ー0と勝利。2戦目のドイツ戦では、スミスが2点、スワンソンが1点をマークした。3戦目のオーストラリア戦では、ロッドマンが先制ゴールを決めている。

 この3トップを採用したのが英国人のエマ・ヘイズ監督だ。現役時代にアーセナル女子チームのアカデミーでプレーし、指導者に転身後は米国女子リーグでキャリアを積んだヘイズ監督は、英国ではアーセナル女子のコーチを経験。2012年から24年5月まで率いたチェルシー女子チームでは7回のリーグ優勝に加え、FAカップを5回、リーグカップを2回制覇。20ー21シーズンには女子チャンピオンズリーグで準優勝に導いた。チェルシーでは日本の浜野まいかを指導している。
 
 アメリカは優勝が期待された23年の女子ワールドカップで、まさかのベスト16敗退。当時のブラトコ・アンドノフスキ監督が辞任して以降、正式な監督が不在だった。そんななか、チェルシー女子を率いて優勝した23ー24シーズン終了後に、「クラブサッカーではないキャリア」を求めていたヘイズと24年5月に契約。パリ五輪では、12年ロンドン大会で日本を破って優勝して以来、3大会ぶりの金メダルを狙っている。

 ヘイズ監督が就任以降、パリ五輪のGS3試合を含めてアメリカは7試合で6勝1分け。新政権となってから1度も負けていない。英紙『Guardian』は、オーストラリア戦後の記事で、「生まれ変わったチームの象徴が、ロッドマン、スワンソン、スミスの3トップだ」と記載した。

 さらに、「アメリカの新チームは、さらなる努力が必要だが、いい兆しは見えている。準々決勝の相手は日本だ。ヘイズは長年、日本のボール保持力の高さを称賛してきた。この試合で、ヘイズが行なっているチーム改革がどこまで進んでいるのか、検証するにはいい機会になるだろう」と、日本との一戦に注目した。

 24年4月に行なわれた『SheBelieves Cup』でアメリカは日本と対戦。現コーチのトゥイラ・キルゴアが暫定監督としてチームを率いて、2ー1で勝利している。はたしてパリ五輪の準々決勝は、どのような結果を迎えるのだろうか。

構成●THE DIGEST編集部

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