9月9日に行なわれたUEFAネーションズリーグ第2節、ルチャーノ・スパレッティ監督率いるイタリアは、ブダペストのボズシク・アレーナでイスラエルを2ー1で下し、勝点6でグループA2の単独トップに立った。
【動画】イスラエル対イタリアのハイライトをチェック!
期待を上回る戦いぶりで勝利したフランス戦で、リッカルド・カラフィオーリ、ロレンツォ・ペッレグリーニが負傷したのに加えて、中2日というタイトなカレンダー、さらにいくつかのポジションで別の選手を試したいという狙いもあって、スタメンの顔ぶれはフランス戦から11人中5人が入れ替わり、次のような構成になった。
イタリア(3-5-1-1)
GK:ジャンルイジ・ドンナルンマ
DF:フェデリコ・ガッティ、アレッサンドロ・ブオンジョルノ、アレッサンドロ・バストーニ
MF:ラウル・ベッラノーバ、ダビデ・フラッテージ、サムエレ・リッチ、サンドロ・トナーリ、フェデリコ・ディマルコ
トップ下:ジャコモ・ラスパドーリ
CF:モイゼ・ケーン
最終ラインにはジョバンニ・ディ・ロレンツォとリッカルド・カラフィオーリに替わってガッティ、ブオンジョルノが入り、右ウイングバックはアンドレア・カンビアーゾからベッラノーバへ、前線は1トップがマテオ・レテギからケーン、トップ下がロレンツォ・ペッレグリーニからラスパドーリへと入れ替わった。
指揮官が唯一手をつけなかったのが、チームの心臓部である中盤の3枚。ボールのラインより後ろに留まってビルドアップを担いつつ、左CB(フランス戦ではカラフィオーリ、このイスラエル戦ではバストーニ)との「縦のポジションチェンジ」で組み立てに流動性をもたらすリッチ、攻守両局面で中盤を広く動き回り、「常にそこにいる」圧倒的な存在感で全体のバランスを保証するトナーリ、タイミングのいいオフ・ザ・ボールの走り込みでフィニッシュに厚みをもたらす、MFながらチーム得点王のフラッテージという構成だ。
三者三様の個性を持ちながら相互の補完性も高いこのトリオを、長い時間共にプレーさせることで連携を確立し、チームの基盤を固めようという狙いがそこにあったことは容易に想像できる。実際この3人は最後の5分を残してリッチが下がるまで、85分にわたって中盤を分け合い、それぞれの役割を高いレベルでこなすことになる。
試合は、立ち上がりからの15分ほど、イスラエルが前線からのマンツーマンハイプレスでイタリアのビルドアップを分断し、逆にボールを握ってイタリア陣内に押し込むという、やや予想外の展開になった。しかしイタリアはコンパクトな5ー3ー2ブロックで落ち着いてそれを受け止め、決定機につながる危険な状況を作ることは許さない。
そして、イスラエルのプレスの圧力が下がった15分過ぎからは、フランス戦での3バック中央ではなく、インテルで普段務めている左CBに入ったバストーニが、そのインテルで見せているように流れの中で中盤に上がり、左サイドの盟友ディマルコとの連携から敵陣にも顔を出すなど、フランス戦でも見られたような流動性が攻撃に生まれ、イタリアが徐々に押し込んでいく。
20分にイタリアが作り出した最初の決定機は、まさにこの左サイドの連携から生まれたもの。イタリアが押し込んだところから、相手が苦し紛れに蹴り出したボールを拾ったバストーニが、前方のディマルコに預けると縦に抜け出し、リターンをもらってそのまま前進して敵最終ラインとGKの間に絶妙なロークロスを送り込んだ。これに合わせて後方から走り込んだフラッテージが出した足は僅かに届かなかったものの、フィニッシュの形自体はそのフラッテージの走り込みも含めて完璧に近かった。
左サイドでのバストーニとディマルコの連携からのクロスにフラッテージが合わせるという「インテル・ホットライン」による決定機は、この後も一度ならず生まれることになる。38分に決まった先制点もそのひとつだ。前線中央で縦パスを収めキープしたケーンからの落としをラスパドーリが左に展開、それを受けたディマルコがクロスを折り返し、そこにタイミング良く走り込んだフラッテージが胸でゴールに流し込んだ。
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期待を上回る戦いぶりで勝利したフランス戦で、リッカルド・カラフィオーリ、ロレンツォ・ペッレグリーニが負傷したのに加えて、中2日というタイトなカレンダー、さらにいくつかのポジションで別の選手を試したいという狙いもあって、スタメンの顔ぶれはフランス戦から11人中5人が入れ替わり、次のような構成になった。
イタリア(3-5-1-1)
GK:ジャンルイジ・ドンナルンマ
DF:フェデリコ・ガッティ、アレッサンドロ・ブオンジョルノ、アレッサンドロ・バストーニ
MF:ラウル・ベッラノーバ、ダビデ・フラッテージ、サムエレ・リッチ、サンドロ・トナーリ、フェデリコ・ディマルコ
トップ下:ジャコモ・ラスパドーリ
CF:モイゼ・ケーン
最終ラインにはジョバンニ・ディ・ロレンツォとリッカルド・カラフィオーリに替わってガッティ、ブオンジョルノが入り、右ウイングバックはアンドレア・カンビアーゾからベッラノーバへ、前線は1トップがマテオ・レテギからケーン、トップ下がロレンツォ・ペッレグリーニからラスパドーリへと入れ替わった。
指揮官が唯一手をつけなかったのが、チームの心臓部である中盤の3枚。ボールのラインより後ろに留まってビルドアップを担いつつ、左CB(フランス戦ではカラフィオーリ、このイスラエル戦ではバストーニ)との「縦のポジションチェンジ」で組み立てに流動性をもたらすリッチ、攻守両局面で中盤を広く動き回り、「常にそこにいる」圧倒的な存在感で全体のバランスを保証するトナーリ、タイミングのいいオフ・ザ・ボールの走り込みでフィニッシュに厚みをもたらす、MFながらチーム得点王のフラッテージという構成だ。
三者三様の個性を持ちながら相互の補完性も高いこのトリオを、長い時間共にプレーさせることで連携を確立し、チームの基盤を固めようという狙いがそこにあったことは容易に想像できる。実際この3人は最後の5分を残してリッチが下がるまで、85分にわたって中盤を分け合い、それぞれの役割を高いレベルでこなすことになる。
試合は、立ち上がりからの15分ほど、イスラエルが前線からのマンツーマンハイプレスでイタリアのビルドアップを分断し、逆にボールを握ってイタリア陣内に押し込むという、やや予想外の展開になった。しかしイタリアはコンパクトな5ー3ー2ブロックで落ち着いてそれを受け止め、決定機につながる危険な状況を作ることは許さない。
そして、イスラエルのプレスの圧力が下がった15分過ぎからは、フランス戦での3バック中央ではなく、インテルで普段務めている左CBに入ったバストーニが、そのインテルで見せているように流れの中で中盤に上がり、左サイドの盟友ディマルコとの連携から敵陣にも顔を出すなど、フランス戦でも見られたような流動性が攻撃に生まれ、イタリアが徐々に押し込んでいく。
20分にイタリアが作り出した最初の決定機は、まさにこの左サイドの連携から生まれたもの。イタリアが押し込んだところから、相手が苦し紛れに蹴り出したボールを拾ったバストーニが、前方のディマルコに預けると縦に抜け出し、リターンをもらってそのまま前進して敵最終ラインとGKの間に絶妙なロークロスを送り込んだ。これに合わせて後方から走り込んだフラッテージが出した足は僅かに届かなかったものの、フィニッシュの形自体はそのフラッテージの走り込みも含めて完璧に近かった。
左サイドでのバストーニとディマルコの連携からのクロスにフラッテージが合わせるという「インテル・ホットライン」による決定機は、この後も一度ならず生まれることになる。38分に決まった先制点もそのひとつだ。前線中央で縦パスを収めキープしたケーンからの落としをラスパドーリが左に展開、それを受けたディマルコがクロスを折り返し、そこにタイミング良く走り込んだフラッテージが胸でゴールに流し込んだ。
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