ラ・リーガは勝点1差にバルセロナ、レアル・マドリー、アトレティコ・マドリーがひしめく白熱した優勝争いが繰り広げられている。そして、チャンピオンズリーグ(CL)とコパ・デル・レイでもその3チームが勝ち残っていることが、この三つ巴の戦いのドラマ性をさらに高めている。
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マドリーとバルサに限定すれば、ジョゼ・モウリーニョ監督とジョゼップ・グアルディオラ監督がそれぞれ率いるチームが3つのコンペティションで激突した2010-11シーズンが今でも語り草となっているが、「シーズンのこの時期に、3チームがこれほど拮抗した争いを繰り広げていることなど、もう何十年も記憶にない。3チームともが3つのコンペティションで優勝のチャンスを残している」と、選手、監督、アシスタントコーチ、スポーツディレクターとバルサでありとあらゆるポストを経験した生き字引的な存在であるカルレス・レシャック氏が認めるように、史上稀に見る出来事が起こっている。
そんな中、2月21日にCLの抽選会が行なわれた。スペインでは組み合わせが決定するたびにどのチームがクジ運に恵まれたかと議論されるのが常だが、大手ラジオ局『オンダ・セロ』でバルサ戦の実況を担当するアルフレッド・マルティネス氏は、「バルサはルイス・エンリケ率いるパリ・サンジェルマンを回避できただけでも、喜び祝うに値するのに、マドリーともアトレティコとも別の山に入った。しかもマドリーの2チームはラウンド16で激突する。彼らはコパ・デル・レイ準決勝とリーグ戦の合間を縫って、わずか7日間で2つの非常にタフなダービーマッチを戦わなければならない。双方とも疲労困憊になるのは目に見えており、その激戦が終わったばかりのタイミングで、バルサはリヤド・エア・メトロポリターノ(アトレティコの本拠地)に乗り込み、ラ・リーガの優勝争いを左右する大一番に挑む」と、最高の当たりくじを引き当てたのがバルサであることを強調した(バルサのラウンド16の相手はベンフィカ)。
一方、スペイン紙『AS』のマドリー番記者のトマス・ロンセロ氏は「再び一等賞が当たった」とこちらも幸運を強調しながら、「グアルディオラ率いるマンチェスター・シティを撃破した後、理論上最も手ごわい相手と対戦するのは好ましいことだ。CLでは、我々は常にアトレティコをノックアウトしてきた。リスボン(2013‐14シーズン)とミラノ(2015‐16シーズン)における2つのCL決勝でマドリーに打ち負かされたことは、彼らにとっては突き刺さったままの棘のようなものだ。マドリーはベストな状態でこの対戦に臨む。キリアン・エムバペが無双モードに突入していることも忘れるべきではない」と手ぐすねを引く。
ちなみに前述の2つの決勝に加え、2014‐15シーズンの準々決勝、2016‐17シーズンの準決勝でも両者はCLで激突し、いずれもマドリーが次ラウンドに駒を進めている。
強気のスタンスは、同紙アトレティコ番記者のフランシスコ・ハビエル・ディアス氏も同じで、「恐れることは何もない。(マドリー戦の)第2レグがメトロポリターノで行なわれることもアトレティコにとってはプラスだ。これから何が待ち受けているか楽しみにしようじゃないか」とリベンジの機会が訪れたとファンに呼びかける。
今回の抽選では、ラウンド16の全8試合の対戦カードが決まっただけでなく、決勝戦までの道のりも明らかになったが、マドリー勢とPSGに加え、リバプールやアーセナルといった他の優勝候補ともバルサは別の山に入った。バルサ番記者のアルフレッド・マルティネス氏が、「トリプレーテ(3冠)が大きな目標であることに変わりはないが、もはや不可能ではない。難易度は高いが、初めて現実味を帯びてきた。もちろん自分たちの力を過信しすぎたり、卵がかえる前にひなの数を数えるべきではない。しかしCLの抽選会を経て、残りのシーズンに向けて楽観的な見方が強まったのは間違いない」とラウンド16よりも先を見据えているあたりに、バルサの大歓迎ムードを窺い知ることができる。
『AS』の前編集長アルフレッド・レラーニョ氏は壮絶な打ち合いの末、4-4のドローに終わったコパ・デル・レイの準決勝第1レグのバルサ対アトレティコ戦を前奏曲に例え、こう締めくくる。
「3チームが限界に挑む1か月が始まった」
文●下村正幸
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マドリーとバルサに限定すれば、ジョゼ・モウリーニョ監督とジョゼップ・グアルディオラ監督がそれぞれ率いるチームが3つのコンペティションで激突した2010-11シーズンが今でも語り草となっているが、「シーズンのこの時期に、3チームがこれほど拮抗した争いを繰り広げていることなど、もう何十年も記憶にない。3チームともが3つのコンペティションで優勝のチャンスを残している」と、選手、監督、アシスタントコーチ、スポーツディレクターとバルサでありとあらゆるポストを経験した生き字引的な存在であるカルレス・レシャック氏が認めるように、史上稀に見る出来事が起こっている。
そんな中、2月21日にCLの抽選会が行なわれた。スペインでは組み合わせが決定するたびにどのチームがクジ運に恵まれたかと議論されるのが常だが、大手ラジオ局『オンダ・セロ』でバルサ戦の実況を担当するアルフレッド・マルティネス氏は、「バルサはルイス・エンリケ率いるパリ・サンジェルマンを回避できただけでも、喜び祝うに値するのに、マドリーともアトレティコとも別の山に入った。しかもマドリーの2チームはラウンド16で激突する。彼らはコパ・デル・レイ準決勝とリーグ戦の合間を縫って、わずか7日間で2つの非常にタフなダービーマッチを戦わなければならない。双方とも疲労困憊になるのは目に見えており、その激戦が終わったばかりのタイミングで、バルサはリヤド・エア・メトロポリターノ(アトレティコの本拠地)に乗り込み、ラ・リーガの優勝争いを左右する大一番に挑む」と、最高の当たりくじを引き当てたのがバルサであることを強調した(バルサのラウンド16の相手はベンフィカ)。
一方、スペイン紙『AS』のマドリー番記者のトマス・ロンセロ氏は「再び一等賞が当たった」とこちらも幸運を強調しながら、「グアルディオラ率いるマンチェスター・シティを撃破した後、理論上最も手ごわい相手と対戦するのは好ましいことだ。CLでは、我々は常にアトレティコをノックアウトしてきた。リスボン(2013‐14シーズン)とミラノ(2015‐16シーズン)における2つのCL決勝でマドリーに打ち負かされたことは、彼らにとっては突き刺さったままの棘のようなものだ。マドリーはベストな状態でこの対戦に臨む。キリアン・エムバペが無双モードに突入していることも忘れるべきではない」と手ぐすねを引く。
ちなみに前述の2つの決勝に加え、2014‐15シーズンの準々決勝、2016‐17シーズンの準決勝でも両者はCLで激突し、いずれもマドリーが次ラウンドに駒を進めている。
強気のスタンスは、同紙アトレティコ番記者のフランシスコ・ハビエル・ディアス氏も同じで、「恐れることは何もない。(マドリー戦の)第2レグがメトロポリターノで行なわれることもアトレティコにとってはプラスだ。これから何が待ち受けているか楽しみにしようじゃないか」とリベンジの機会が訪れたとファンに呼びかける。
今回の抽選では、ラウンド16の全8試合の対戦カードが決まっただけでなく、決勝戦までの道のりも明らかになったが、マドリー勢とPSGに加え、リバプールやアーセナルといった他の優勝候補ともバルサは別の山に入った。バルサ番記者のアルフレッド・マルティネス氏が、「トリプレーテ(3冠)が大きな目標であることに変わりはないが、もはや不可能ではない。難易度は高いが、初めて現実味を帯びてきた。もちろん自分たちの力を過信しすぎたり、卵がかえる前にひなの数を数えるべきではない。しかしCLの抽選会を経て、残りのシーズンに向けて楽観的な見方が強まったのは間違いない」とラウンド16よりも先を見据えているあたりに、バルサの大歓迎ムードを窺い知ることができる。
『AS』の前編集長アルフレッド・レラーニョ氏は壮絶な打ち合いの末、4-4のドローに終わったコパ・デル・レイの準決勝第1レグのバルサ対アトレティコ戦を前奏曲に例え、こう締めくくる。
「3チームが限界に挑む1か月が始まった」
文●下村正幸
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