「世界最高の万能型プレーヤー」。最近、レアル・マドリーのフェデリコ・バルベルデを評する際に、現地でよく聞かれるフレーズだ。
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レアル・ソシエダの久保建英も、コパ・デル・レイ準決勝第1レグ、ホームでのマドリー戦(0-1で敗戦)を前に、「マドリーで一番好きな選手はバルベルデだ。『11人が全員同じ選手だったならば、誰を選べば一番強いチームができるか』みたいな議論があったけど、僕ならバルベルデを選ぶね。SB、CB、アンカー、ウイング、そしておそらくトップでもプレーできるはずだ。あれだけのクオリティーを持った選手は確実にチームの力になれるし、オサスナ戦(1-1)のようにチームが一人少なくなっても、数的不利を感じさせない。彼は2倍走れるからね」と賞賛している。
近年は、久保が挙げた以外にも左右のインテリオール、トップ下でもプレー。スペイン紙『AS』によると、カルロ・アンチェロッティ監督が問題なくプレーできるはずと語ったCBも、Bチーム時代に経験済みだという。しかもバルベルデが素晴らしいのは、器用貧乏に陥らず、そのそれぞれのポジションでハイパフォーマンスを披露していることだ。
だから、「SBか中盤のどちらのポジションに起用されるかは分からないが、彼に双子の兄弟がいた場合、2人ともプレーすることになるのは分かっている」といった同紙の前編集長、アルフレッド・レラーニョ氏のような意見も出ることになる。
とりわけ、ここにきて高まっているのが、ダニエル・カルバハルとルーカス・バスケスの負傷を受けて適性の高さを見せている右SBとしての可能性だ。アンチェロッティ監督がその働きぶりに満足しているのは、バスケスが怪我から復帰した後も、右SBで起用し続けていることからも窺える。
戦術アナリストのアルベル・ブラジャ氏は次のように分析している。「バルベルデのダイナミズムと展開を読む力が鍵になっている。ボールタッチや突破力に秀でたタイプではないが、戦局を大きく好転させる推進力となるスタミナと走力を持っている。そうした彼の特徴を踏まえると、ポジションは選手が密集することが多い中盤よりもサイドのほうが向いている」
「バルベルデはその場しのぎのオプションではなく、SB特有の動きを身に付け、一流のスペシャリストのようにプレーしている。一気にギアを上げてオーバーラップしたと思ったら、素早く自陣に戻り、何よりも彼が右サイドでボールを持つと攻撃の選択肢が広がる。アンチェロッティ監督がどのような構想を持っているのか分からないが、バルベルデが右SBでプレーすることでチーム全体の底上げが大きく図られた」
特筆に値するのは、頻繁に組み立てにも関与することで、中盤の枚数が増える格好となり、開幕以来、指摘されてきたトニ・クロースの退団による影響を軽減する役割も果たしていることだ。自慢のキャノン砲が炸裂する機会は減っているが、得点に直結する硬質なピンポイントクロスを送り込み、タメを作り、ヴィニシウス・ジュニオールやキリアン・エムバペが構える左サイドに一気に展開するといったプレーもお手の物だ。
不動のレギュラーのカルバハルの今シーズン残り試合の欠場が決定的となっている状況を受けて、このまま右SBとして起用すべきという声が増えているのもそのためだが、中には「バルベルデはマドリーの歴史において非常に重要なMFとなるか、サッカー史において最も重要なSBの一人となるか、その決断を迫られている」とコメンテーターのダビド・デ・ラ・ペーニャ氏のような踏み込んだ意見もある。
当のアンチェロッティ監督はバルベルデの起用法について次のように述べている。「彼にとって最適なポジションを選ぶのは非常に難しい。だからチームにとってどこで起用すれば最適かを基準にして選ぶことにしている」
文●下村正幸
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近年は、久保が挙げた以外にも左右のインテリオール、トップ下でもプレー。スペイン紙『AS』によると、カルロ・アンチェロッティ監督が問題なくプレーできるはずと語ったCBも、Bチーム時代に経験済みだという。しかもバルベルデが素晴らしいのは、器用貧乏に陥らず、そのそれぞれのポジションでハイパフォーマンスを披露していることだ。
だから、「SBか中盤のどちらのポジションに起用されるかは分からないが、彼に双子の兄弟がいた場合、2人ともプレーすることになるのは分かっている」といった同紙の前編集長、アルフレッド・レラーニョ氏のような意見も出ることになる。
とりわけ、ここにきて高まっているのが、ダニエル・カルバハルとルーカス・バスケスの負傷を受けて適性の高さを見せている右SBとしての可能性だ。アンチェロッティ監督がその働きぶりに満足しているのは、バスケスが怪我から復帰した後も、右SBで起用し続けていることからも窺える。
戦術アナリストのアルベル・ブラジャ氏は次のように分析している。「バルベルデのダイナミズムと展開を読む力が鍵になっている。ボールタッチや突破力に秀でたタイプではないが、戦局を大きく好転させる推進力となるスタミナと走力を持っている。そうした彼の特徴を踏まえると、ポジションは選手が密集することが多い中盤よりもサイドのほうが向いている」
「バルベルデはその場しのぎのオプションではなく、SB特有の動きを身に付け、一流のスペシャリストのようにプレーしている。一気にギアを上げてオーバーラップしたと思ったら、素早く自陣に戻り、何よりも彼が右サイドでボールを持つと攻撃の選択肢が広がる。アンチェロッティ監督がどのような構想を持っているのか分からないが、バルベルデが右SBでプレーすることでチーム全体の底上げが大きく図られた」
特筆に値するのは、頻繁に組み立てにも関与することで、中盤の枚数が増える格好となり、開幕以来、指摘されてきたトニ・クロースの退団による影響を軽減する役割も果たしていることだ。自慢のキャノン砲が炸裂する機会は減っているが、得点に直結する硬質なピンポイントクロスを送り込み、タメを作り、ヴィニシウス・ジュニオールやキリアン・エムバペが構える左サイドに一気に展開するといったプレーもお手の物だ。
不動のレギュラーのカルバハルの今シーズン残り試合の欠場が決定的となっている状況を受けて、このまま右SBとして起用すべきという声が増えているのもそのためだが、中には「バルベルデはマドリーの歴史において非常に重要なMFとなるか、サッカー史において最も重要なSBの一人となるか、その決断を迫られている」とコメンテーターのダビド・デ・ラ・ペーニャ氏のような踏み込んだ意見もある。
当のアンチェロッティ監督はバルベルデの起用法について次のように述べている。「彼にとって最適なポジションを選ぶのは非常に難しい。だからチームにとってどこで起用すれば最適かを基準にして選ぶことにしている」
文●下村正幸
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