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ミランのコッパ決勝敗退で「失敗のシーズン」とCEO猛省…インテルとの“昼と夜ほどの違い”にクラブ専門メディアは「深い恥の感覚を抱くべき」と憤慨

THE DIGEST編集部

2025.05.16

コッパ・イタリア決勝でボローニャに敗れたミラン。スーペルコッパとの国内カップ二冠は果たせなかった。(C)Alberto LINGRIA

 現地5月14日に行なわれたコッパ・イタリア決勝でミランがボローニャに0-1で敗れ、2002-03シーズン以来となる6度目の優勝はならなかった。

 ボローニャとは、5日前に行なわれたセリエA第36節(3-1で勝利)に続く連戦となった。舞台をサン・シーロから中立地ローマに移した一戦でミランは、今回も後半開始直後に失点。逆転勝ちした5日前のような反撃を最後まで繰り出すことができず、ボローニャの51年ぶり3回目の戴冠を許した。コッパ・イタリアの決勝敗退は、最多の10回に伸びてしまった。

 スーペルコッパ・イタリアーナに続く国内カップ二冠の夢が破れ、ミランでの監督生命がいよいよ尽きようしているセルジオ・コンセイソン監督は、「ファンに申し訳ない。全員にとって悔しい結果だ。もっとやれたと思うが、こういう試合は細部で決まる。今となっては何が上手くいかなかったのか分かっている。どんな競り合いにも全力を尽くし、それが勝敗を決するものだと思って臨まなければならない。それができなかったのが、今季の我々だ」と語っている。

 一方、クラブCEOのジョルジョ・フルラーニは、「今季はスーペルコッパの優勝があったとはいえ、失敗のシーズンだった。我々が目標としていた場所には、全く到達できなかった。ファンの失望は我々も共有している。多くのミスがあったのは事実で、それを見直して修正し、本来いるべき場所に戻らなければならない」と反省の弁を口にした。
 
 伊紙『Gazzetta dello Sport』は、「失点の瞬間からミランは立ち直ることができず、主力選手たちからも何の力も得られなかった。ティジャニ・ラインデルスは精彩を欠き、クリスチャン・プリシックは交代させられた。こうしてミランは、悲しみと失望の中で今季を終えた」と報じ、以下のように指摘している。

「ミランにとって、まるで『教訓』となるようなシーズンだった。クラブ運営、ピッチ上ともに、全てが上手くいっていないことが、はっきりと露呈した。フルラーニCEO、オーナーのジェリー・カルディナーレ、パオロ・スカローニ会長、シニアアドバイザーのズラタン・イブラヒモビッチら首脳陣の、誰がどの順番で、何を優先するのか分からないが、何らかの対策を講じる必要がある」

 さらに現場の問題として、同紙は一貫性のないチーム作り、規律のなさによる「11人の個の総和を超えるチーム」を生み出せなかったこと、そして選手補強の失敗を挙げたが、度重なる失敗の原因はクラブ運営にあると断定。その再編が急務だとして、「まずは最適なスポーツディレクターの起用から始めるべきだ」と訴えた。
 
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