専門5誌オリジナル情報満載のスポーツ総合サイト

  • サッカーダイジェスト
  • WORLD SOCCER DIGEST
  • スマッシュ
  • DUNK SHOT
  • Slugger
海外サッカー

ミランのコッパ決勝敗退で「失敗のシーズン」とCEO猛省…インテルとの“昼と夜ほどの違い”にクラブ専門メディアは「深い恥の感覚を抱くべき」と憤慨

THE DIGEST編集部

2025.05.16

51年ぶり3度目のコッパ・イタリア優勝を果たしたボローニャ。(C)Alberto LINGRIA

51年ぶり3度目のコッパ・イタリア優勝を果たしたボローニャ。(C)Alberto LINGRIA

 2021-22シーズンにスクデットを獲得して以降、アメリカの投資会社「レッドバード・キャピタル・パートナーズ」に買収されたミランに対しては、以前から多くの有識者が苦言を呈していた。黄金期を知るクラブOBのひとりで、同じくアメリカ資本の「エリオット・マネジメント」時代にCFOを務めるも、短期で解任されたズボニミール・ボバンは先日、ジャーナリストのアンドレア・ロンゴーニ氏のYouTube番組に出演し、現クラブを痛烈に批判している。

「インテルとの違い? 結果を見れば明らかだし、クラブそのものを見ても明白だ。両者には、チーム作りの面で大きな差がある。いまのミランは“チーム”ではない。逆にインテルはチームだ。インテルは常に何をすべきか理解しているし、明確なアイデンティティーがある。ミランにはそれがなく、今季は100通りの“アイデンティティー”があって、結局どれも正しくなかった。このような選手の集め方では、明確なスタイルは築けない。夏の時点で多くの人間が気づいていたが、結局その通りになってしまった」

 ミランの“悲惨さ”をより際立たせているのは、宿敵インテルの快進撃だ。ナポリと熾烈なスクデット争いを展開し、チャンピオンズ・リーグ(CL)でも決勝進出。フランスのメディア『RMC Sport』は、「ミランのファンは、スクデット争いから早々に脱落してCLもプレーオフで敗退し、来季の欧州カップ戦出場が危うい今、SNSでインテルのCL決勝敗退を願い、“憎き”ジャンルイジ・ドンナルンマ(パリ・サンジェルマン)を頼るという、あまりにも“惨め”な状況に陥っている」と伝えた。
 
 ミランのクラブ専門サイト『Milan News.it』も、「今のインテルとミランの間には信じられないほどの差がある。何より、クラブとしての体制が違う。成功も失敗もクラブの在り方から始まるのだ。両クラブの間には、昼と夜ほどの違いがある。能力、知識、経験、野心と、全てにおいてだ。カルディナーレは、ミランがスクデット獲得した直後という、ここ15年で最高のタイミングでクラブにやって来た。しかし、波に乗るどころか、波打ち際に戻って砂の城を作り始めてしまった」と憤りを隠さない。

 続けて、「ミランの舵を握る全ての人間、そして多くの選手たちもまた、深い恥の感覚を抱くべきだ。なぜなら君たちは、何百万人ものミラニスタの心を弄んだからだ。多くのファンは、これまでも、今も、これからもミランとともにある。しかし、今の経営のままではやがて、『誰にも愛されないクラブ』になってしまうだろう」と、この凋落を招いた者たちを厳しく糾弾した。

構成●THE DIGEST編集部

【動画】コッパ・イタリア決勝、ミラン対ボローニャのハイライト

【記事】「左足で見事に決めた」 上田綺世、リーグ3位確定のホーム最終戦で今季7得点目! 去り行くレジェンドへの見せ場提供で「観客を大いに喜ばせた」

【記事】「悲惨なシーズンの当然の帰結」 サンプドリアのクラブ史上初となるセリエC降格決定に現地メディアは厳しい見解... 「未来は不透明で疑問に満ちている」
NEXT
PAGE

RECOMMENDオススメ情報

MAGAZINE雑誌最新号