海外サッカー

「大失敗」のシーズンでミランが晒した「失態」の数々をクラブ専門メディアが列挙! 伊紙は新SD就任が決定的なターレに「戦略に合致」と期待

THE DIGEST編集部

2025.05.22

S・コンセイソンの監督就任には疑問の声が多かった。(C)Getty Images

 ミランはセリエA第37節のローマ戦を1-3で落として今季11敗目を喫し、来季の欧州カップ戦出場の可能性が完全消滅した。
【動画】コッパ・イタリア決勝、ミラン対ボローニャのハイライト

 2021-22シーズンにスクデットを獲得し、翌シーズンにはチャンピオンズリーグ(CL)で準決勝まで勝ち進んだチームの、驚くほど急速な凋落ぶりには、当然ながら各方面から厳しい視線が向けられている。ミランのクラブ専門メディア『MIilan News.it』は「今季は失敗どころか『大失敗』と言わざるを得ない」と断罪し、間もなく幕を閉じるこのシーズンで「ロッソネーリ」が犯したミスの数々を列挙している。

 まずは「全カップ戦敗退」で、「これが何よりも深刻だ。戦力補強に1億ユーロ(約160億円)を投じながら、結果は全く伴わず。CLだけでも5000万~6000万ユーロ(約82億~98億円)の収入が消えた」と指摘。続いて、「スクデット争いすらできず」と、序盤から不安定な戦いで勝点を逃し続けたことを挙げた。
 
「CLのプレーオフ敗退」は 、低調なフェイエノールト相手の敗退が、今季のミランの不甲斐なさをさらに際立たせる「大きな汚点」(同メディア)に。「監督交代劇」も、パウロ・フォンセカ、そしてシーズン途中でのセルジオ・コンセイソンの起用は、「いずれも疑問であり、かつ不幸なものだった。監督の重要性を軽視し、ミラネッロでは指導者不在でも何とかなるという慢心があったのが最大の過ちだ」。

「ロッカールームの問題」は、ローマ戦における給水タイム中のラファエウ・レオン、テオ・エルナンデズによるチームの輪を乱した行為、パルマ戦後のコンセイソン監督とダビデ・カラブリアの口論、フィオレンティーナ戦でのPKキッカーの問題など、トラブルが続出し、「クラブが上手くチームをコントロールできなかった」と主張している。

 さらに、「首脳陣の意見の不一致」「コッパ・イタリア決勝でボローニャに敗退 」「早期敗退による選手の市場価値の下落」「テオとマイク・メニャンの契約問題」 「1500万ユーロ(約24億円)をつぎ込んだリザーブチーム『ミラン・フトゥーロ』のセリエD降格」「ミラノに姿を見せないジェリー・カルディナーレ・オーナーの存在感のなさ」「ファンとのコミュニケーション不足」「素人による運営を印象付けたことによるイメージ崩壊」「弱体化による審判への政治的影響力ゼロ」と、失態のオンパレードは続いた。
 
NEXT
PAGE
「現時点では、イタリアーノの『野心』が、アッレグリの『経験』に勝っている」