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海外サッカー

「大失敗」のシーズンでミランが晒した「失態」の数々をクラブ専門メディアが列挙! 伊紙は新SD就任が決定的なターレに「戦略に合致」と期待

THE DIGEST編集部

2025.05.22

 そして同メディアは、「一般企業であれば、これだけの重大な失敗があれば、すでに解雇や辞任が相次いでいるはずだが、ミランでは誰もが自分の椅子にしがみついているように見える。我々は、このスポーツ面での悲劇的な1年を経て、経営陣の大幅な刷新を願っているが、現状ではその兆しはあまり見えない」と綴ったが、実際には首脳陣の人事では大きな動きが報じられている。

 スポーツ紙『Gazzetta dello Sport』は、「新SDとして、イグリ・ターレとの交渉がついに合意に至った。ロンドンでの交渉から始まり、3月初旬にはこの元ラツィオSDはズラタン・イブラヒモビッチ(シニアアドバイザー)やカルディナーレ・オーナーと会談。4月中旬にはローマでジョルジョ・フルラーニCEOとも会い、数週間の熟慮を経て、ついにミラノ行きが決定的となった」と、契約期間が3年であることも伝えた。

 また同メディアは、このアルバニア人新SDについて「彼の才能発掘能力は、とりわけアメリカ資本のミランが重視しているものであり、若く将来性のある選手を獲得・育成するという戦略に合致している。ラツィオでの15年間で、CLを狙えるチームを創り上げた上に、コッパ・イタリア3回、スーペルコッパ3回優勝という実績もある。ここ数年、代理人や選手と継続的に連係できる『頼れるSD』がいなかったミランにとって、ターレはまさにその穴を埋める存在になる」と期待を寄せている。
 
 またミランといえば、コンセイソン監督の退任が決定的な今、後任監督人事も注目を集めているが、この点について同メディアは「ヴィンチェンツォ・イタリアーノは、キャリア初のタイトルを獲得。これまで『無冠』がネックとなっていたが、今では正真正銘の『勝者』となり、ミランの監督レースの先頭に躍り出た」と、現ボローニャ指揮官が有力候補であると報じた。

 これまでは、2010年から2014年までロッソネーリを率いたマッシミリアーノ・アッレグリが候補筆頭とされてきたが、「イタリアーノの攻撃的かつモダンな戦術は評価が高く、クラブ再建を目指すミランのビジョンに合致している。一方、実績の面ではアッレグリの方が圧倒的で、セリエA優勝6回、スーパーコッパ3回、コッパ・イタリア5回と、成功の保証とも言える存在である。ただし現時点では、イタリアーノの『野心』が、アッレグリの『経験』に勝っている」との見解を示している。

 さらに、「ファンたちも背を向け始めている」イブラヒモビッチの処遇についても、その「ブランド力と商業的な引力」を評価しながらも、現在は他のクラブ関係者同様に「審査中」であると同メディアは伝える。はたして、今夏の「大改革」によって来季以降のミランをどこに導くのかは興味深いところだ。

構成●THE DIGEST編集部

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