レアル・マドリーは、ほぼ準備期間なしのぶっつけ本番でクラブW杯に挑んでいる。新たにCBディーン・ハイセンと右SBトレント・アレクサンダー=アーノルドを獲得し、本気度は示したものの、シャビ・アロンソ新監督の体制が始まったばかりで、チームとして十分な連携や戦術練習を積む時間がなかったためだ。
【画像】多くのスター選手との写真をバッジョがアップ
その影響もあってか、グループステージ初戦のアル・ヒラル戦(1-1)、続くパチューカ戦(3-1)に対するスペインメディアの評価は、「戦術の浸透はまだこれから」といった声が大半を占めている。そのため、分析の焦点はチーム全体ではなく、選手個々のパフォーマンスに向けられているのが現状だ。
そうした中、注目を集めているのがマドリーB所属の21歳FWゴンサロ・ガルシアである。2試合で1ゴール・1アシストという数字を残し、一躍ブレイク候補として急浮上している。マドリー寄りのスポーツ紙『AS』の副編集長ハビエル・シジェス氏は彼を「トップチームで十分に通用する能力を持っている」と評価。さらに、「試合の流れを読みながら柔軟にポジションを調整し、技術を駆使して自身のポテンシャルを発揮している。特にパチューカ戦でギュレルのゴールをアシストしたプレーは、その証明だ」と称賛した。
また、新加入選手ではハイセンへの期待も高まっている。ジャーナリストのサンティアゴ・セグロラ氏は「足元の技術に関しては、世界的に見ても稀有なCB」と評しながらも、「守備面ではまだ課題も多い」と現時点での評価を示している。一方で「たった2試合でここまでの評価を得たのは驚異的」とも述べ、今後の成長に大きな期待を寄せている。
中盤ではアルダ・ギュレルの存在感が増している。『エル・パイス』のロレンソ・カロンヘ記者は「パスの配給役として中心的存在となっている。彼のプレーが攻撃の連動性を高めている」と指摘。特にパチューカ戦では、右インサイドハーフ気味のポジションで先発出場し、試合途中からは退場となったラウール・アセンシオの穴を埋める形で右サイドに移動。これはシャビ・アロンソ監督が、今後フランコ・マスタントゥオーノ(現リーベル・プレート)の加入を見据えて中盤の構成を練っていることを示唆している。
もちろん、戦術面での評価は新監督自身にも及ぶ。前述のシジェス氏は、アセンシオ退場後にチュアメニをCBへ、バルベルデを中盤に下げ、ギュレルを右サイドに配した4-4-1への素早い戦術変更を「試合の流れを変える高い修正力を見せた」と称えた。立ち上がりで苦戦したパチューカ戦だが、この采配によってマドリーは立て直し、勝利への道を切り開いている。
さらに、ヴィニシウス・ジュニオールの守備への戻りの遅さと、若いゴンサロ・ガルシアの献身性を考慮したポジション変更、59分に行なわれた選手交代(ベリンガム&ギュレル→セバジョス&モドリッチ)など、シャビ・アロンソ監督は次々と手を打ち、数的不利な状況で勝利へとつなげてみせた。この一連の対応に対しては、『AS』の前編集長アルフレッド・レラーニョ氏や『エル・パイス』のカロンヘ氏も高い評価を与えている。
文●下村正幸
【動画】マドリー、開始早々に退場者を出しながらも危なげない勝利! パチューカ戦ハイライト
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その影響もあってか、グループステージ初戦のアル・ヒラル戦(1-1)、続くパチューカ戦(3-1)に対するスペインメディアの評価は、「戦術の浸透はまだこれから」といった声が大半を占めている。そのため、分析の焦点はチーム全体ではなく、選手個々のパフォーマンスに向けられているのが現状だ。
そうした中、注目を集めているのがマドリーB所属の21歳FWゴンサロ・ガルシアである。2試合で1ゴール・1アシストという数字を残し、一躍ブレイク候補として急浮上している。マドリー寄りのスポーツ紙『AS』の副編集長ハビエル・シジェス氏は彼を「トップチームで十分に通用する能力を持っている」と評価。さらに、「試合の流れを読みながら柔軟にポジションを調整し、技術を駆使して自身のポテンシャルを発揮している。特にパチューカ戦でギュレルのゴールをアシストしたプレーは、その証明だ」と称賛した。
また、新加入選手ではハイセンへの期待も高まっている。ジャーナリストのサンティアゴ・セグロラ氏は「足元の技術に関しては、世界的に見ても稀有なCB」と評しながらも、「守備面ではまだ課題も多い」と現時点での評価を示している。一方で「たった2試合でここまでの評価を得たのは驚異的」とも述べ、今後の成長に大きな期待を寄せている。
中盤ではアルダ・ギュレルの存在感が増している。『エル・パイス』のロレンソ・カロンヘ記者は「パスの配給役として中心的存在となっている。彼のプレーが攻撃の連動性を高めている」と指摘。特にパチューカ戦では、右インサイドハーフ気味のポジションで先発出場し、試合途中からは退場となったラウール・アセンシオの穴を埋める形で右サイドに移動。これはシャビ・アロンソ監督が、今後フランコ・マスタントゥオーノ(現リーベル・プレート)の加入を見据えて中盤の構成を練っていることを示唆している。
もちろん、戦術面での評価は新監督自身にも及ぶ。前述のシジェス氏は、アセンシオ退場後にチュアメニをCBへ、バルベルデを中盤に下げ、ギュレルを右サイドに配した4-4-1への素早い戦術変更を「試合の流れを変える高い修正力を見せた」と称えた。立ち上がりで苦戦したパチューカ戦だが、この采配によってマドリーは立て直し、勝利への道を切り開いている。
さらに、ヴィニシウス・ジュニオールの守備への戻りの遅さと、若いゴンサロ・ガルシアの献身性を考慮したポジション変更、59分に行なわれた選手交代(ベリンガム&ギュレル→セバジョス&モドリッチ)など、シャビ・アロンソ監督は次々と手を打ち、数的不利な状況で勝利へとつなげてみせた。この一連の対応に対しては、『AS』の前編集長アルフレッド・レラーニョ氏や『エル・パイス』のカロンヘ氏も高い評価を与えている。
文●下村正幸
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