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海外サッカー

パルク・デ・プランスの「主」は誰に!? パリSGの本拠地移転プロジェクトにはサポーター、候補地の住人、国内外メディアから反発や懐疑的な見方が…

THE DIGEST編集部

2025.07.01

パルク・デ・プランスはパリ市のもの。将来的にはパリSGに売り渡すのか、気になるところだ。(C)Getty Images

パルク・デ・プランスはパリ市のもの。将来的にはパリSGに売り渡すのか、気になるところだ。(C)Getty Images

 パリ・サンジェルマンが、将来の新スタジアムの建設候補地として、パリ郊外のエソンヌ県マッシーとイヴリーヌ県のポワシーの調査を継続すると発表したのは、6月10日のことだった。
【動画】パリSGがインテルを圧倒! CL決勝ハイライト

 パリSGは1974年から現在まで、パリ市が所有するスタジアム「パルク・デ・プランス」を年間200万ユーロ(約3億4千万円)の賃貸契約(期間は2044年まで)で使用している。そこでクラブを所有するカタール・スポーツ・インベストメンツ(QSI)は、現在の収容人数を4万8000人から大幅に拡張(6~9万人)する計画を立て、推定で5億ユーロ(約850億円)を投資する準備があることを明かしたが、その前提条件としてスタジアムの所有権の譲渡を市に求めていた。

 しかし、アンヌ・イダルゴ市長は「パルクは売り物ではない」と断言し、クラブの度重なる買収提案も拒絶。すると今年3月、パリSGのナセル・アル=ケライフィ会長は「パルクのことは好きだし、誰もがそうだろう。しかし、このままでは我々は死んでしまう。欧州のビッグクラブはどこも、8万~9万人収容のスタジアムを有している。ファンのためにも、我々もそのレベルに到達しなければならない」と主張。最終決定は2026年11月に下されるという。
 
 フランスの日刊紙『LE FIGARO』紙は、「新スタジアムの完全所有を通じて、クラブは『チケット収入の増加』『ホテル、レストラン、ショップ、博物館などの複合施設』『高額のネーミングライツ契約』『通年でのイベント開催(コンサート、eスポーツ、企業イベント等)』によって収益の最大化を目指す。これは、トッテナム・ホットスパー・スタジアムやロサンゼルスのSoFiスタジアムなど、近年のスタジアムに倣ったものだ」と説明し、シーズン毎に数千万ユーロの追加収益が見込まれると予想する。

 2つの建設候補地については、「地域開発としては大きなチャンスだ。建設中は数千人規模の雇用が生まれ、完成後も商業施設、ホテル、交通サービス、さらには新たな住宅地の開発と、波及効果が期待される。スタジアムで欧州カップや大規模コンサートが開催されることで、地域の知名度や観光資源としての価値を高めることも期待できる。クラブの経済的メリットだけでなく、地域ブランドの向上にも寄与するだろう」と、プラスの側面を挙げる。
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