現地時間7月5日に行なわれたFIFAクラブワールドカップ準々決勝のパリ・サンジェルマン戦(0-2で敗北)は、バイエルン一筋のキャリアを貫いてきたトーマス・ミュラーにとって、同クラブでの最後のプレーとなった。
【画像】日本代表の歴代ユニホームを厳選写真で振り返る!(1992-2024)
今季限りでの退団を発表していた35歳は、相手に先制を許した直後の80分にキングスレー・コマンに代わってピッチに登場し、味方を鼓舞した。後半アディショナルタイムにはCKからヘディングシュートを放ったが、これまで幾度も見られてきた奇跡は起こらず、ラストゲーム終了の笛を聞いた。
試合後には、「正直、試合前とあまり変わらない気分だ。ただ次に進むために、全力を尽くすことだけを考えていた。他の感情は、これからじわじわ出てくるかもしれない。もちろん、これが(バイエルンでの)自分の最後の試合だということは自覚している。だからこそこれから数日、自分の中でどう感情が変わっていくかを見ていきたいと思う」と、やや客観的なコメントを残している。
2008年にバイエルンでユースからトップチームに昇格して以降、ミュラーは17シーズンの在籍期間において、チャンピオンズリーグ(CL)2回、ブンデスリーガ13回、DFBポカール6回、UEFAスーパーカップ2回、クラブW杯2回の優勝に貢献。公式戦通算756試合に出場して、250ゴール、223アシストを記録し、ブンデスリーガでは1988-89シーズン以降では歴代最多となるアシスト記録(215)、最多勝利数(362)を樹立、さらにCLではドイツ人選手として最多の57得点と、輝かしい実績を築いてきた。
これに対してドイツのスポーツ紙『kicker』は、「これまでに彼が成し遂げたことは、実に偉大だ。しかもそれらの全てを、たったひとつのクラブのために成し遂げたのだ」と賛辞を贈り、この「ワンクラブマン」にとって「もう“いつも通り”の日常は訪れない」と、喪失感の大きさを表現している。
この偉大なバイエルンのレジェンドに対しては、国外のメディアも敬意を表し、スペインのスポーツ紙『MARCA』は「ミュラーはそのキャリアを通じて、どのポジションにも完全には収まらない『浮遊する存在』だった。ただ彼がそこにいるだけで、相手の守備の構図を崩し、勝利への道を切り拓かせた。そのやり方は決して正統派ではなかった。彼のゴールは、まるで偶然、事件を解決してしまったかのようだった。華やかさよりも、実効性に優れていた」と評した。
「彼はパスの受け手としてではなく、空間に対して動いた。それにより、バイエルンの攻撃は相手にとって『終末的な混乱』となった。論理のない論理の中で、ミュラーはミュンヘンでのキャリア全体を通して、サッカーの常識そのものに挑み続けた。そうして、彼は伝説となった。(中略)ミュラーは、世代を繋ぐ糸のような存在であり、クラブのあらゆる過程に、静かに立ち会い続けた。その持続性は、誰も真似できなかった。その功績は、単なる数字(記録)を超えた“哲学”そのものだった」
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今季限りでの退団を発表していた35歳は、相手に先制を許した直後の80分にキングスレー・コマンに代わってピッチに登場し、味方を鼓舞した。後半アディショナルタイムにはCKからヘディングシュートを放ったが、これまで幾度も見られてきた奇跡は起こらず、ラストゲーム終了の笛を聞いた。
試合後には、「正直、試合前とあまり変わらない気分だ。ただ次に進むために、全力を尽くすことだけを考えていた。他の感情は、これからじわじわ出てくるかもしれない。もちろん、これが(バイエルンでの)自分の最後の試合だということは自覚している。だからこそこれから数日、自分の中でどう感情が変わっていくかを見ていきたいと思う」と、やや客観的なコメントを残している。
2008年にバイエルンでユースからトップチームに昇格して以降、ミュラーは17シーズンの在籍期間において、チャンピオンズリーグ(CL)2回、ブンデスリーガ13回、DFBポカール6回、UEFAスーパーカップ2回、クラブW杯2回の優勝に貢献。公式戦通算756試合に出場して、250ゴール、223アシストを記録し、ブンデスリーガでは1988-89シーズン以降では歴代最多となるアシスト記録(215)、最多勝利数(362)を樹立、さらにCLではドイツ人選手として最多の57得点と、輝かしい実績を築いてきた。
これに対してドイツのスポーツ紙『kicker』は、「これまでに彼が成し遂げたことは、実に偉大だ。しかもそれらの全てを、たったひとつのクラブのために成し遂げたのだ」と賛辞を贈り、この「ワンクラブマン」にとって「もう“いつも通り”の日常は訪れない」と、喪失感の大きさを表現している。
この偉大なバイエルンのレジェンドに対しては、国外のメディアも敬意を表し、スペインのスポーツ紙『MARCA』は「ミュラーはそのキャリアを通じて、どのポジションにも完全には収まらない『浮遊する存在』だった。ただ彼がそこにいるだけで、相手の守備の構図を崩し、勝利への道を切り拓かせた。そのやり方は決して正統派ではなかった。彼のゴールは、まるで偶然、事件を解決してしまったかのようだった。華やかさよりも、実効性に優れていた」と評した。
「彼はパスの受け手としてではなく、空間に対して動いた。それにより、バイエルンの攻撃は相手にとって『終末的な混乱』となった。論理のない論理の中で、ミュラーはミュンヘンでのキャリア全体を通して、サッカーの常識そのものに挑み続けた。そうして、彼は伝説となった。(中略)ミュラーは、世代を繋ぐ糸のような存在であり、クラブのあらゆる過程に、静かに立ち会い続けた。その持続性は、誰も真似できなかった。その功績は、単なる数字(記録)を超えた“哲学”そのものだった」
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