コロナ禍により世界の景気が大幅に悪化している中でのこの決定に国内外のメディアは反応し、「パンデミックはDFBにあまり影響を与えていないようだ」と皮肉めいた報道もなされている。これに対し、連盟のゼネラルマネジャーであるオリバー・ビアホフは、「確かに多額ではあるが、優勝した場合の話だ」と語り、予選突破時に選手が一切ボーナスを手にしていないことを明らかにした。
  　しかし、一般市民の中にも疑問を呈する声は少なくなく、「サッカー選手がこれほど多くのお金を稼ぐのは正しくないと思う。それらは、他のもっと必要な目的のために使われてほしい」「４週間のトーナメントで40万ユーロというのは、やりすぎだ」「サッカー界は毒されている。選手に給料や移籍金を見ても、問題は大きいと思う」といった批判的な意見が上がっている（ドイツの通信社『Ruptly TV』より）。

　日々の生活に苦しんでいる人々も多い中で、こういった景気のいい話に対して不満や反発が生じるのは自然なことだろう。もし、ドイツが前評判を覆して４度目の欧州制覇を果たした場合、我らが代表チームの戴冠の喜びとボーナスへの反感はどちらが勝るのだろうか。

構成●THE DIGEST編集部