1982年にスペイン・ワールドカップを制したチームの公式スーツをモチーフにジョルジョ・アルマーニがデザインしたパウダーブルーグレーのサマースーツをお洒落に着こなすマンチーニ監督に率いられ、33試合無敗と記録を更新したアズーリについては今大会、各国メディアも賛辞を惜しまずにきたが、この準決勝ではそれ以上にスペインを称賛する声が上回ったようだ。
英国の日刊紙『The Guadian』は「スペインの鋭い動きは、イタリアに不快感を抱かせる主因となった。延長戦では疲れたイタリアを押し込んだ」と報道。さらにフランスのスポーツ紙『L’Equipe』は「イタリアは今大会、かつてないほどに試合を支配された。最も遊び心のある2チームの間で、これほどスペインがボールを保持するとは想像できなかった」と記せば、ドイツの専門誌『KICKER』は「実際はより良いチームであることを証明したスペインに対し、イタリアは引いて流れが変化するのを待つしかなかった」と伝えた。
そして、今大会はイタリアを絶賛し続けてきたスペインの日刊紙『El Pais』は「これまでのスタイルとは異なり、『イタリア化』されたイタリアに対して、L・エンリケのチームは何も欠けていなかった。若いチームは、決して揺らぐことはなかった」と試合を振り返り、自国代表チームの未来が明るいことを強調した。
最後にイタリアの『Gazzetta dello Sport』は「スペインの“ティキタカ”に対し、イタリアは“トゥカトゥカ(触る、感動する、などの意)”で対抗。我々は結局、イタリアのやり方で勝利を勝ち取った」と報じた。
一方、英国の日刊紙『Daily Mail』はPK戦前のコイントスにおける、ジョルジョ・キエッリーニ、ジョルディ・アルバの両キャプテンのやりとりに注目。イタリアのベテランキャプテンは笑顔でジョルディの頬に冗談っぽくパンチを当て、さらにコイントスに勝って多くのイタリア・サポーターが陣取る側のゴールを選ぶと、ジョルディを強くハグしたのだ。
この間、彼は常に笑顔で、ジョルディは終始困惑気味。同メディアはこれを、キエッリーニが相手に対して精神的優位性を示すための行為だったとし、心理戦に勝ったと見ている。
この件も含め、イタリアにとってスペイン戦は、全てを出し切った総力戦だったと言えよう。11日にウェンブリーで行なわれる決勝戦について、『Gazzetta dello Sport』は「“おとぎ話”の完結を狙うデンマークか、イングランドか。後者のホストカントリーの場合は、より困難が伴うが、より刺激的でもある。我々は決して最強ではないが、何も恐れていない」とまとめているが、過去2度の決勝で屈辱を味わっているアズーリが、今回はいかなる結末を迎えるのか非常に興味深い。
構成●THE DIGEST編集部
英国の日刊紙『The Guadian』は「スペインの鋭い動きは、イタリアに不快感を抱かせる主因となった。延長戦では疲れたイタリアを押し込んだ」と報道。さらにフランスのスポーツ紙『L’Equipe』は「イタリアは今大会、かつてないほどに試合を支配された。最も遊び心のある2チームの間で、これほどスペインがボールを保持するとは想像できなかった」と記せば、ドイツの専門誌『KICKER』は「実際はより良いチームであることを証明したスペインに対し、イタリアは引いて流れが変化するのを待つしかなかった」と伝えた。
そして、今大会はイタリアを絶賛し続けてきたスペインの日刊紙『El Pais』は「これまでのスタイルとは異なり、『イタリア化』されたイタリアに対して、L・エンリケのチームは何も欠けていなかった。若いチームは、決して揺らぐことはなかった」と試合を振り返り、自国代表チームの未来が明るいことを強調した。
最後にイタリアの『Gazzetta dello Sport』は「スペインの“ティキタカ”に対し、イタリアは“トゥカトゥカ(触る、感動する、などの意)”で対抗。我々は結局、イタリアのやり方で勝利を勝ち取った」と報じた。
一方、英国の日刊紙『Daily Mail』はPK戦前のコイントスにおける、ジョルジョ・キエッリーニ、ジョルディ・アルバの両キャプテンのやりとりに注目。イタリアのベテランキャプテンは笑顔でジョルディの頬に冗談っぽくパンチを当て、さらにコイントスに勝って多くのイタリア・サポーターが陣取る側のゴールを選ぶと、ジョルディを強くハグしたのだ。
この間、彼は常に笑顔で、ジョルディは終始困惑気味。同メディアはこれを、キエッリーニが相手に対して精神的優位性を示すための行為だったとし、心理戦に勝ったと見ている。
この件も含め、イタリアにとってスペイン戦は、全てを出し切った総力戦だったと言えよう。11日にウェンブリーで行なわれる決勝戦について、『Gazzetta dello Sport』は「“おとぎ話”の完結を狙うデンマークか、イングランドか。後者のホストカントリーの場合は、より困難が伴うが、より刺激的でもある。我々は決して最強ではないが、何も恐れていない」とまとめているが、過去2度の決勝で屈辱を味わっているアズーリが、今回はいかなる結末を迎えるのか非常に興味深い。
構成●THE DIGEST編集部