さらに同メディアは、久保の再加入でマジョルカにおける日本向けの数々のビジネスが動き出すと記述。また、多くの日本人ジャーナリストがマジョルカの本拠地エスタディ・デ・ソン・モイシュに駆け付けるとも予測。こうしたマーケティングからの見地には、マジョルカの専門メディア『FUTBOL des de MALLORCA』も言及しており、「久保のような魅力的な存在が北米の投資家の関心を集めることになる。元イングランド代表で現在はマジョルカの執行役員を務めるグレアム・ル・ソーもこの動きを推進してきた」と報じた。
  　同メディアはまた、「久保にはピッチ上でだけでなく、それ以外の部分でもクラブに多くのものをもたらすことが期待される」と綴り、コロナ禍だけでなく、リオネル・メッシ（バルセロナ→パリ・サンジェルマン）の離脱がリーガに与える財政的影響を考えた場合、よりいっそう重要なことであると強調している。

　新シーズンのラ・リーガは今週末に開幕するが、『MARCA』が報じたベティス戦でのマジョルカの予想スタメンには、まだ久保は含まれておらず、今後彼がプレーする可能性が高いポジションである前線右サイドには、ダニ・ロドリゲスの名前が記されている。本来はトップ下を務める攻撃の中心選手と、久保はこの先、ポジションを争うことになるのか、あるいは名コンビを組むことになるのか。ようやく去就が落ち着いた20歳に対する興味と期待は膨らむ一方である。

構成●THE DIGEST編集部