イタリア人新指揮官がアラベスとの今季ラ・リーガ開幕戦で先発起用したのは、GKティボー・クルトワ、DFルーカス・バスケス、エデル・ミリタン、ナチョ・フェルナンデス、ダビド・アラバ、MFカゼミーロ、フェデ・バルベルデ、ルカ・モドリッチ、FWガレス・ベイル、カリム・ベンゼマ、エデン・アザールという面々で、彼らによってシステムは機能し、４-１の快勝という好スタートを切ることに成功した。

　MFより前は長く主力の座を維持している選手がほとんどであり、その中で23歳と若いバルベルデについても、同メディアは「アラベス戦は素晴らしかったが、それでも彼は“良い代役”である」として、いまだトニ・クロースの方が序列は上だと捉えている。前線のベテラン３人についても、「新しい幻想を生み出した」ことで、マルコ・アセンシオ、ロドリゴ、ヴィニシウス・ジュニオールはサブに追いやられることになりそうだという。
  　守備でも、23歳のミリタンがアラベス戦で最終ラインを守ったものの、同試合で左SBフェルラン・メンディの穴を埋めた29歳のアラバが今後はCBのポジションを脅かすことになるだろうと、同メディアは予想する。レンタル組についても、久保は「仕上がりの段階選手」として武者修行を継続し、ダニ・セバージョスは代表チームでしか実績を残せず、マルティン・ウーデゴーは売却される可能性があるなど、ベテラン勢の牙城を崩すことはできずにいるという。

「世代交代を図るも、それが遅々として進まないのは、若い選手たちが良くないからか？　あるいはベテラン選手たちが予想よりも“持ちこたえている”からか？」と疑問形で同メディアは記事を締めているが、いずれにせよ若い選手が今、このクラブで明るい未来を想像することは容易ではなさそうである。

構成●THE DIGEST編集部