一方、マルセイユの日刊紙『La Provence』は「世界王者は攻撃では華やかさに欠け、守備は崩れやすいため、悪い結果（引き分け）の連続記録を５に伸ばしてしまった。キエフの夜の相変わらずのアイデアと組織力の欠如は、今後への懸念をより強くしている」と、警鐘をまじえた内容となった。

　国外では、英国の『The Guardian』が「フランスは再び躓いた」と報じて、「このような試合を続けていることで、非常に仕事がやりづらくなり、厳しい状態となっているが、言い訳はしない」というデシャン監督のコメントを紹介。アメリカの放送局『CBS』は「フランスはウクライナ相手にポイントを落とし、W杯への道は険しくなる。デシャンの選手たちのプレーは、（ロシアW杯開催時の）2018年とはかけ離れたものだ」とネガティブに評している。
  　今夏のEURO2020開幕前には優勝候補筆頭に挙げられながら、勝利は初戦のドイツ戦（１-０）だけに終わり、準々決勝で姿を消したフランス。他国が羨むほどのタレントを擁しながらの現在の低迷は一時的なものなのか、あるいは監督交代などの荒療治を要するほどの深刻なものか……。あらゆる意味で注目の次戦、ホームでのフィンランド戦は７日に行なわれる。

構成●THE DIGEST編集部