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海外サッカー

「問題はフィジカル面の状態」STVV加入の香川真司に現地メディアは“期待”と“疑い”。「商業面ではヒット」との見方も

THE DIGEST編集部

2022.01.12

『SPORT FOOT MAGAZINE』は「ドルトムント、マンチェスター・ユナイテッドで全盛期を迎えた97ものキャップ数を持つ日本代表は、リンブルフのクラブに7人目の日本人として加入した」「STVVは非常に注目度の高い補強を実現した」と報道。もちろん、そのキャリアにも言及しているが、2019年のベジクタシュへのレンタル移籍以降は「あまりうまくいっていない」と評した。

 さらに『HLN』は、日本のスター選手がベルギーでプレーすることの理由として、「クロップの最愛の選手は、怪我や継続性のなさによって徐々にそのキャリアは停滞していった。そしてリンブルフでは、日本のファンのお気に入りとして、またクラブの宣伝の目玉として、自らは競技での成功に向けて最後の飛躍のきっかけを掴もうとしている」と、選手、クラブそれぞれの思惑について言及している。

『NIEUWS BLAD』も「STVVは香川の獲得で世界を驚かせた。クラブ史における最もインパクトのある移籍により、『カナリア』はしばらくの間、コロナの不安を忘れることができた。ドルトムント、マンUでプレーした選手の獲得は、マーケティング面ではいきなりのヒットとなった。そして彼がコンディション面でも問題なければ、STVVにとっては素晴らしい移籍となる」と綴った。
 
 また国外のメディアでは、隣国オランダの『SPORTNIEUWS.NL』は「プレミアリーグで優勝を経験し、アジア人として初のハットトリックも達成した32歳が、リンブルフに辿り着いた。これは偶然ではない。クラブは2017年から日本の手に渡っている」、フランスの『SO FOOT.COM』は「香川は欧州滞在を継続したが、STVVは日本への帰国、もしくは米国MLS行き前の最後の欧州クラブとなることは間違いない」と、それぞれ報じている。

『talkSPORT』は「ファーガソン卿やクロップと働いていた香川は、ベルギーでは降格回避の戦いに直面する」と伝えているが、今回の移籍によって複数の英国メディアが彼のキャリア、とりわけ絶頂と失意を味わうことになったマンU時代に改めて脚光を当て、『DAILY STAR』は「忘れられた失敗作」、『GIVEMESPORT』は「ファーガソンはかつて、香川について『偉大な選手になる』と語ったが、予想は当たらなかった」と、厳しく振り返った。

 やはり、海外メディアは、その輝かしい実績による期待と、ここ数年の停滞を受けての猜疑心という2つの見方を香川に向けているようだが、まだ老け込むような歳ではない男が、多くの同胞との共闘の中で、再び輝きを放つことができるか、注目したい。

構成●THE DIGEST編集部

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