さらにザハビ氏はクラブ側の発言に対し、不信感を抱いていることも隠さない。

「我々にとって、お金は問題ではない。真実は、彼がこの数か月間、クラブの首脳陣からリスペクトを感じられなかったということだ。結果、バイエルンは、サッカー選手としてだけでなく、人間としてのロベルトを失うこととなった」
  「ロベルトには、彼がいつも夢見ていたクラブに移籍するチャンスがある。にもかかわらず、バイエルンがこの機会を否定しようとしているのはなぜだ？　私はこのことを、人前で話すつもりはなかった。バイエルンのような歴史的なクラブには、大きな敬意を払っているが、クラブ側の発言には反応せずにはいられなかった」

　この“クラブ側の発言”とは、カーンCEOが「ロベルトには、我々との契約が残っており、それを全うしてもらう。それが全ての事実だ。クラブの上に立つ選手などいない」とレバンドフスキの今夏の移籍希望を受け入れず、契約満了までのプレーを強く要求したことを指している。

　ザハビ代理人の怒りの要因はこれだけでなく、ドルトムントのアーリング・ハーランドの獲得を望み、これが成功すればレバンドフスキと入れ替えることを画策したものの、マンチェスター・シティとの獲得競争に敗れたことで代わりのストライカーを見つけられなかった結果、今夏で34歳となるポーランド人を「繋ぎ」として残すことにしたという、バイエルンの魂胆にもあるという（英日刊紙『Daily Mirror』より）。

「確かに、バイエルンはロベルトをもう１シーズン、チームに残すことができるが、私はそれをオススメしない。彼は頭の良い男であり、自分の周りで何が起こっていたか、バイエルンが何を計画していたかを分かっている。彼は、バイエルンが自身をハーランドに置き換えようとしていたことを知っている」

　バイエルンの専門メディア『BAYERN STRIKES』はまた、レバンドフスキとバイエルンの関係について「彼が2018年に移籍を熱望したものの、クラブはこれを拒絶。その後、2019-20シーズンにバイエルンが６冠を達成し、レバンドフスキはこれに大貢献したことで、残留は両者にとって正解だったと見られているが、ポーランドのストライカーは2018年のことに傷つき、それを引きずってきた」と指摘している。