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日本代表

「暗黒の闇に落ちた兆候はない」ブラジル・メディアが改革に傾く独サッカー界に異論!?「W杯の失敗は代表チームの問題だ」

THE DIGEST編集部

2022.12.05

 悪い現状を改善するためには、時に思い切った改革は必要であり、それが効果を発揮する可能性は十分にあると言えるが、これに異なる意見を発したのが、意外にも南米ブラジルの総合メディア『globo』である。
 
 ブラジルといえば8年前、改革によって強化されたドイツの猛威にさらされ、自国開催のW杯準決勝で1-7の屈辱的な大敗を喫し、「ミネイロッソ(ミネイロンの悲劇)」という新たな悪夢を脳裏に植え付けられることになった被害者だが、同国はそれでも自国サッカー界が“改革”を必要とすることはなかったと綴っている。

 同メディアは、「W杯には、同国サッカー界のプロジェクトの成功、選手の強化と育成の能力、優れた構造、優れた国内リーグを反映される」という意見を否定しないが、現在については「W杯の世界は非常に独特である。グローバル化で実力差は狭まり、選手は国外に出ており、代表チームはほとんど練習の機会がない。そんな中では、W杯での大失敗は、その国のサッカー全体の失敗ではなく、代表チームの敗北である。W杯を勝つには不屈の精神が不可欠であり、だからこそ素晴らしいとも言えるのだが……」と指摘する。

 そして2014年大会については、「もちろん、当時のブラジル・サッカーには問題があり、代表チームも史上最高の世代ではなかった。とはいえ、ブラジルとドイツに『1-7』というスコアほどの実力差はなかった。あのような残酷な敗北は、ブラジルにとっては“災害”であり、それは両国の力関係だけでなく、ネイマールの負傷、チアゴ・シウバの出場停止、メンタル面の影響など様々な要因によるものだった」と振り返った。

「ブラジルは、ミネイロッソの前後でも、世界最大のサッカー選手の輸出国であり、世界最高峰のコンペティションであるチャンピオンズ・リーグでも、絶大な存在感を示してきた。ブラジル・サッカーは2014 年に破綻していなかった」と、代表チームの勝敗と同国サッカー界の状況がリンクするわけではないことを主張した同メディアは、現在のドイツ代表についても次のように言及している。
 
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