守備のプレーについては、細かく数値を紹介。「90分あたりのタックルの回数は2.18回で、成功率は52パーセント。また、インターセプトは平均１回未満（0.81）。最大の長所はポジショニングの良さにあり、クレバーさを窺わせ、DFとMFのライン間におけるボール奪取を得意とする。それは１試合あたりのパスカット数にも表われており、欧州５大リーグのMFの中では86パーセンタイルとなる1.28回を記録している」とその優秀さを示し、さらに以下のように続けた。

「ドリブルで突進してくる相手との１対１の対処にも優れている。これは、リバプールの守備的MFがトランジションにおいて多くの仕事を求められ、またカウンターアタックにも対処する必要があるということを考えれば、貴重な資産である」

　遠藤のトレードマークといえば、ブンデスリーガでランキングのトップにも立ったほどのデュエルの強さだが、同メディアは「彼の隠れた長所は、多くのデュエルを強いられながらも、警告を受けずにそれに勝利している能力だ。昨季、シュツットガルトではリーガのほぼ全ての試合に出場したが、わずか３回しか警告を受けていない」と称賛。そして、守備的なアタカン・カラゾルではなく、攻撃重視のトレント・アレクサンダー＝アーノルドと守備のタスクを共有する中で、どのような働きを見せるかに興味を示した。
  　空中戦についても、「昨季は90分あたり2.25回のデュエルを制した。すでに先日のボーンマス戦でもエアバトルの強さは証明され、相手の反撃のプレッシャーを和らげる重要なヘディングを披露した」と綴っている。

　続いて、ボールを持った際のプレーでは、「リバプールの新しい背番号３は、特に際立ったパサーではなく、パス本数も90分あたりの平均は44.93本に止まる（今夏退団したファビーニョは昨季61.7本を記録）」ことで、攻撃的な役割も求められるリバプールにおいては懸念材料のようにも見えるが、同メディアは同時に「彼はチームを守備的に安定させ、ボールをより攻撃的な仲間たちに渡すために招かれている」と指摘する。

　もっとも、遠藤が攻撃面では期待できないということではなく、「攻撃面の責任をあまり負わせる必要はないが、彼はこの分野でも力強い数字を示している。シュツットガルトでの４シーズンでは13ゴール・10アシストを記録。そして2021-22シーズンの最終節では、チームを降格の危機から救う素晴らしいダイビングヘッドを終了間際に決めた」と、その実績を振り返っている。