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海外サッカー

決勝進出を“難なく決めた”スペイン代表、中盤の大黒柱ロドリの「攻守のバランサーの枠に収まらないマルチな働き」が“らしくない安定感”の理由

下村正幸

2024.07.10

 “自分流の文字を刻印する”のは、ピッチ外でも同様だ。スペイン紙『スポルト』の記事には、過度なメディアへの露出を嫌い、SNSにもファッションやタトゥーにも興味を示さないという彼の人となりが紹介されていた。WhatsAppの返信をするのも億劫になるほどで、チームメイトから地味すぎる服装をイジられても、まるで意に介していないという。

 アトレティコ・マドリーのユース時代には、学校の授業が終わり、練習が始まるまでの2時間、会長室に特別に用意されたスペースで毎日勉強をしていたことでも知られる努力家のMFは、いまも試合後、その日のうちに自分自身のプレー映像をチェックすることを習慣としている。しかも、後味が悪いプレーだけに絞って行なうというのが彼らしいところだ。
 
 しっかりと地に足をつけた彼だからこそ、チームメイトから慕われ、監督は信頼を寄せる。試合を重ねるにつれて、中盤でタッグを組むファビアン・ルイスとのコンビネーションもすっかり板についてきた。

 ついにファイナルの舞台に辿り着いたスペイン。彼らの両サイドを中心に素早く分厚い攻撃で相手ゴールへ襲い掛かるアタッキング・フットボールは、90分を通して攻守に関わり続ける中盤の大黒柱、ロドリによって支えられている。

文●下村正幸

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