「まるでディエゴ・マラドーナを思わせる素晴らしいゴールを決め、退屈だった試合を一変させ、ソシエダにとって非常に重要な勝利をもたらした。それだけで十分だった。それ以上のものは必要ない。この圧巻で、素晴らしく、信じがたいプレーで試合は決まった。忘れられない、記憶に残るゴールであり、今季のベストゴール候補と言えるもので、久保の真髄を示す一撃だった」

「彼は創造性に富み、決定力を持つ選手であり、スター選手としてのポテンシャルを秘めている。時に個人プレーが目立つこともあるが、彼がインスピレーションを得た時は止められない。そして51分にその才能が解き放たれ、ビジャレアルの守備陣をひとりで打ち破った。これが全てだった。久保のプレー、彼のゴール。それだけが、ソシエダがビジャレアルに勝利した理由である。それ以外のプレーは付随的なもので、多くの場合、日本人選手の見せたスペクタクルには及ばなかった」

　さらに「サポーターたちの記憶に長く残るプレー」「このゴールを見るだけでも、月曜の夜にわずか２度の気温の中、レアレ・アレナに足を運んだ価値があったと言えよう」と賛辞を贈った同メディアは、このゴールだけに止まらず、「久保だけが右サイドでアクセントを加え、退屈な前半の中で唯一の危険な場面を創り出した」とも伝え、「久保がこのレベルでプレーすれば、ソシエダは来季の欧州カップ戦出場権獲得を夢見ることができるだろう」と付け加えた。

　一方、バルセロナのスポーツ紙『MUNDO DEPORTIVO』は、「ビジャレアルは粘り強く戦ったが決定力を欠き、ラ・リーガの中でも屈指の頭脳を持つオジャルサバルが仕掛けた完璧なカウンターに不意を突かれた。そして、それを久保が天才的なプレーで仕上げた」とレポート。前後半で久保をチームの最優秀選手に選定した同メディアは、個別評価の記事で彼を「魔法のような存在」と表現し、以下のように寸評を記している。
  「決定的で、スーパースターのような輝きを放った。ピッチの４分の３をスプリントで駆け抜け、頭でボールをコントロールし、最後の瞬間にフェメニアをかわして完璧にフィニッシュを決めたゴールは、まさにスター選手のものだ。ソシエダの攻撃は、彼の閃きによって生まれた。そのようなプレーは多くなかったものの、非常に効果的だった。久保がゴールを決めると、チームは常にポイントを獲得し、たいてい勝利を収める」

　続いて、ラジオ局『Cadena SER』は「久保がまるでリオネル・メッシのようなプレーを披露」と報じ、ソシエダの地元バスクの日刊紙『noticias de Gipuzkoa』は「まさにゴラッソ。久保はソシエダの大スターであり、時折その魔法が違いを生み出す。おそらく、その場にいたことを誇りに思った観客たちは、あの月曜の夜、久保がゴラッソを決めた瞬間を目撃したことを語り継いでいくだろう」と綴って、彼の働きを称えた。

　同メディアは、10点満点の採点でGKアレックス・レミロと並んで最高の「８」を付与して、「ソシエダの大スター。チームで最も決定的な選手。突然スイッチが入って、全て変えるようなプレーで試合を決定づけることができる唯一の選手だ。後半に素晴らしいゴールを決めたが、それは、走り、決断、股抜きのテクニック、そしてスーパースターのようなフィニッシュによって成し遂げられた。この日本人選手は本当に素晴らしい選手だ」と評している。

　最後にサッカー専門サイト『El Desmarque』は、採点ではマルティン・スビメンディ（９）に次ぐ２番目（８）とし、「後半早い時間にゴールを決め、アノエタの全てのサポーターを盛り上げた」と記述。また、「そのゴールで、彼は再び『元選手の法則』を証明した」と表現し、彼が古巣相手に得点を記録したことに言及した。

構成●THE DIGEST編集部

【動画】久保が古巣ビジャレアル戦でゴラッソ！