またセルティックOBの元北アイルランド代表MFのニール・レノンは、スポーツ専門チャンネル『Sky Sports』で「これは偶然でもなければ、運でもない。彼はすでに25ゴールを決めている。この６～８か月間で台頭してきた前田のチームにとっての重要性は計り知れないものがある。彼は今やセルティックにとって最も重要な選手のひとりになったと思う。１、２年前なら、そうは言えなかっただろうが」と、結果を出し続ける“後輩”を称賛している。

　元スコットランド代表FWのジェームズ・マクファデンもこれに同意し、「前田がチームに与えている影響は大きい。冷静さだけではなく、彼は間違いなく選手として成長している。前田は常に、決定的な場面に姿を見せる」とコメントし、試合結果に直結する彼の働きぶりの重要性を強調した。

　現地メディアも、この背番号38を高く評価しており、英国公共放送『BBC』は「絶え間なく動き続ける前田は、まるでスズメバチのようにピッチを駆け回った。その粘り強さと、ボールを奪い返して攻撃を仕掛け直す姿勢は、多くの攻撃が実を結ばなかったこの試合の中でも際立っていた」と、その“真面目さ”に注目している。

　日刊紙『THE SCOTTISH Sun』は、10点満点の採点でチーム最高タイとなる「８」を前田に与え、「27歳の日本代表FWは今季、電撃的なスピードと果てしないスタミナ以上のものを持っていることを何度も証明してきた。それだけでも十分に脅威となる選手だったが、今ではゴール前での決定力も見せ続けている。多くのファンが、彼こそが今季の年間最優秀選手に相応しいと主張している。ニコラス・キューンがシーズン序盤に驚異的な活躍を見せたことを考えると、まさに驚くべき逆転劇だ」と綴った。
  『Daily Mail』紙は、前田を「セルティックのお守り」と表現。また、ロジャース監督が「彼には他クラブからの関心が集まるだろう。その効率的なプレーや働きぶりを見れば、それも当然のことだ。チャンピオンズリーグでも活躍できるということは、そこでも（他クラブでも）通用する実力があるという証明になる。彼のようにゴールを決め、ハードワークができるなら、当然注目を集めるだろう」と、前田の去就に言及したことも報じている。

　セルティックの地元グラスゴーの総合サイト『Glasgow World』は、個別評価の記事で「再びCFとして先発した前田は、圧巻のパフォーマンスを見せた。今季通算24、25点目となるゴールを続けて挙げるなど、常に相手にとって脅威となり続けた。そして、そのハードワークは途切れることがなかった」と、彼の90分間を総括した。

　そして『Daily Record』紙は、「セルティックは、絶対的なエースへと成長した前田の活躍を中心に、アバディーンに決定力の違いを見せつけた。（中略）前線のジョタ、前田、キューンの３人は、相手守備陣にとって悪夢のような存在となった。ロジャース監督にとって、このトリオは大一番での切り札になりつつある。スピード、動き、スキルを兼ね備えた彼らは、欧州のどのチームの守備陣をも苦しめることができるだろう」と、前田を中心とした前線の破壊力に賛辞を贈っている。

構成●THE DIGEST編集部

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