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海外サッカー

ブラッター&プラティニのFIFA不正資金流用疑惑は控訴審でも無罪に! プラティニは「私がFIFA会長になるのを阻止するためのものだった」と謀略の存在を主張

THE DIGEST編集部

2025.03.27

 またネレン弁護士は、「この訴訟は法的な問題にとどまらず、プラティニの個人的・職業的な面にも多大な影響を及ぼした。それにもかかわらず、有罪を示す証拠は一切提示されなかった」と述べ、訴追を行なった当局に対し「法的措置を検討する可能性がある」と示唆している。

 2015年9月にスイス連邦当局がFIFAの汚職疑惑の捜査を開始してから、9年半後に下された今回の判決。当時、プラティニ氏はブラッター氏の後継者としてFIFA会長選挙の有力候補と見なされていたが、この件によって両者は不名誉な形で役職を退くことを強いられ、さらにFIFAの倫理委員会によってサッカー界から追放される羽目となった。

 プラティニ氏は裁判所を出た後、「ホッとしている」と心情を明かし、「FIFAと一部のスイス連邦検察官による、10年間にもわたる執拗な追及は、これで終わった」とコメント。元フランス代表の偉大なレジェンドで、3度のバロンドール受賞者は「私の家族は誰も、私に非があるとは思っていなかった」と、自身の無実を改めて強調している(フランスの日刊紙『LE FIGARO』より)。
 
 彼は今月頭に最終弁論を行なうことを辞退した理由を「自分の言葉にはいつも怒りがこもってしまうから」と明かすとともに、「この件については、私がFIFA会長になるのを阻止するためのものだったということは分かっている」と指摘。「私の敵にとって重要だったのは時間だった。200万スイスフランなんてどうでも良かったのだ。大事なのは時間だ。彼らは私を10年間、サッカー界から遠ざけたかったのだ」。

 彼はその言い分が正しい証拠として、控訴審にFIFA側の弁護士らが出席しなかったことに言及。積極的だった第一審とは対照的な動きに、「彼らが姿を見せなかったのは、すでに私たちが勝利を収めたことをよく分かっていたからだ。それは、我々にも分かっていた」と語り、自身の今後については「もう歳を取りすぎた」と、再びサッカー界で新たな役職を目指すことに否定的な姿勢を示した。

 なお、検察当局は今回の判決を不服として連邦最高裁に上訴する可能性があるが、事実関係の再審査ではなく、法律の適用や手続きの正当性に関する問題のみが審査対象となるという制約があるという。

構成●THE DIGEST編集部

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