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海外サッカー

「最大の敵は『退屈』かも」 イングランド代表監督として白星発進を飾ったトゥヘルが直面する「課題」「試練」を国内外のメディアが指摘

THE DIGEST編集部

2025.03.27

アルバニアとラトビアを危なげなく退けたイングランドだが、格下相手の勝利を繰り返しても、同じことが強豪相手にもできるのかという不安は拭えない。(C)Getty Images

アルバニアとラトビアを危なげなく退けたイングランドだが、格下相手の勝利を繰り返しても、同じことが強豪相手にもできるのかという不安は拭えない。(C)Getty Images

 今月の代表ウィーク中に行なわれた2026年北中米ワールドカップの欧州予選、イングランド代表はアルバニア代表(2-0)、ラトビア代表(3-0)を下し、本大会進出に向けて幸先の良いスタートを切っている。

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 格下相手の2戦だが、非常に多くの注目を集めたのは、これが同国代表史上初のドイツ人監督、トーマス・トゥヘルの初陣だったからだ。昨年10月に就任が発表され、翌月のネーションズリーグ2試合の指揮は回避していた智将は、代表監督としてのデビューを飾った後、「勝利、クリーンシートを達成できた。ここから自信をつけて、さらに成長していければと思う」とポジティブなコメントを残した。

 これに対して英国の日刊紙『The Guardian』は、「トゥヘルは2試合連続で無難な勝利を収めたが、どちらも心躍るものではなかった。アルバニア、ラトビアはともに、イングランドが負ける可能性がほぼ皆無の相手であり、注目されたのは内容のクオリティーだった。彼はチームにアイデンティティー、強度、そして興奮を求め、攻撃的なプレミアリーグのスタイルを植え付けようとしているが、大敗を避けることを最優先にしている相手に、試合内容は退屈なものとなった」と厳しい見解を示している。
 
「トゥヘルは改善の余地を感じたはずだ。また、果たして強豪国相手に攻撃的なサッカーを貫けるのか、特に(W杯開催地の)アメリカの暑さの中でそれが可能なのかも考慮しなければならない」とも指摘した同メディアは、この2戦から見えたイングランドの「強化ポイント」を挙げた。

 まずはSBの人選で、アルバニア戦でジュード・ベリンガムのスルーパスを受けて先制ゴールを決めた左のマイルス・ルイス=スケリーは有望な存在であることを示したが、ラトビア戦で素晴らしいFKを決めたリース・ジェームズは「守備ではややぎこちなさが見られた」と評価。またCBでも、ダン・バーンはアルバニア戦でのプレーが不安定で、マーク・グエヒもGKジョーダン・ピックフォードとの連係ミスを犯しており、ドイツ人指揮官にとって組み合わせの確定には程遠い状況にあるという。

 続いて、守勢の相手にはウィングの選手が活躍するのは難しく、フィル・フォデン、マーカス・ラッシュフォード、ジャロッド・ボーエンが揃って沈黙し、インパクトのあるプレーを求めていたトゥヘル監督を失望させたと同メディアは伝えており、モーガン・ロジャース、エベレチ・エゼは良かったものの、ノニ・マドゥエケ、ジャック・グリーリッシュ、イーサン・ヌワネリといった今回のメンバーから外れた選手にチャンスが与えられる可能性を示唆した。
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