欧州予選に目を向けると、イングランド代表が現地時間6月7日にアンドラを1-0で下して予選3戦全勝&無失点継続と結果を残したが、FIFAランキング173位の国に4位の強国が苦戦し、ハリー・ケインの4戦連続弾のみに終わったことに、トーマス・トゥヘル監督は「真剣さと緊迫感が足りなかった。火遊びをしているようなプレー内容であり、選手の態度も、ボディランゲージも、試合の重要性に見合うものではなかった」と、観客からブーイングを浴びたチームに対する不満を隠さなかった。
しかし『The Guardian』紙は、「こうした格下との試合が難しいのは、通常とは全く違うアプローチが求められるからだ。普段のダイナミズムは通用せず、相手が自陣に深く引いて守ると、崩すのは非常に困難になる。人数を多くして守ってくるというだけでなく、高速なテンポでプレーすることに慣れている選手たちには“非日常”な動きが求められ、上手く対応できないからだ」とチームを擁護する。
「仮に華麗なサッカーでアンドラ相手に10-0で勝ったとして、それで来夏に(W杯で)トロフィーを掲げられる可能性が高くなったわけではない。この酷いパフォーマンスを正当化するわけではないが、『関係ない』ということだ。勝ちは勝ち、やるべきことはやった。そしてトゥヘル監督は、少なくとも何かを得られたはずだ」
ブラジルは不調といえども南米予選4位(6位までがストレートイン)につけており、よほどのことがない限りはW杯全大会出場を継続するのは確実で、またクラブレベルでは歴代最高の実績を築き上げた指揮官が到来したことで、まだ期待の方が大きいだろう。一方のイングランドは充実期にある。それゆえにそれぞれの自国メディアには寛容さも窺える。
対照的に、早くも本大会出場に向けて悲観的になったのがイタリア・メディアだ。6日に行なわれた欧州予選の初戦、グループ首位突破(2位はプレーオフ)に向けて最大のライバルとなるノルウェーにいきなり敵地で0-3の大敗を喫したのだから、それも当然と言えよう。アントニオ・ヌサの個人技に守備陣が翻弄されて2失点(先制点はアレクサンデル・セルロト)、さらにマルティン・ウーデゴーのスルーパスで抜け出したアーリング・ハーランドにGKジャンルイジ・ドンナルンマがかわされて前半のうちにダメを押された。
スポーツ紙『Gazzetta dello Sport』は、過去2大会連続での予選敗退という“悪夢”の再現を予感させた衝撃の大敗劇を受けて「我々のW杯予選は、すでに終わってしまったのかもしれない。たとえ2位を確保できたとしても、またもやプレーオフという苦行が待っていることを覚悟すべきだ」と報じ、以下のように「アズーリ」を酷評し、どん底からの再起を訴えている。
「オスロで見せた代表チームの姿は恥ずかしいもので、全てに対して疑念を抱かざるを得ず、最悪の展開を想定するのが妥当である。これが今の我々であり、力不足で、中身はまさに『空っぽ』である。これは技術的な意味で、前例のない危機である。これほどレベルの低いアズーリを見たことがない。平凡さこそが今の代表の特徴だ。全てを作り直す必要があるが、まずは目の前の非常事態に立ち向かうことが最優先である。3大会連続でW杯を逃すわけにはいかない」
構成●THE DIGEST編集部
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しかし『The Guardian』紙は、「こうした格下との試合が難しいのは、通常とは全く違うアプローチが求められるからだ。普段のダイナミズムは通用せず、相手が自陣に深く引いて守ると、崩すのは非常に困難になる。人数を多くして守ってくるというだけでなく、高速なテンポでプレーすることに慣れている選手たちには“非日常”な動きが求められ、上手く対応できないからだ」とチームを擁護する。
「仮に華麗なサッカーでアンドラ相手に10-0で勝ったとして、それで来夏に(W杯で)トロフィーを掲げられる可能性が高くなったわけではない。この酷いパフォーマンスを正当化するわけではないが、『関係ない』ということだ。勝ちは勝ち、やるべきことはやった。そしてトゥヘル監督は、少なくとも何かを得られたはずだ」
ブラジルは不調といえども南米予選4位(6位までがストレートイン)につけており、よほどのことがない限りはW杯全大会出場を継続するのは確実で、またクラブレベルでは歴代最高の実績を築き上げた指揮官が到来したことで、まだ期待の方が大きいだろう。一方のイングランドは充実期にある。それゆえにそれぞれの自国メディアには寛容さも窺える。
対照的に、早くも本大会出場に向けて悲観的になったのがイタリア・メディアだ。6日に行なわれた欧州予選の初戦、グループ首位突破(2位はプレーオフ)に向けて最大のライバルとなるノルウェーにいきなり敵地で0-3の大敗を喫したのだから、それも当然と言えよう。アントニオ・ヌサの個人技に守備陣が翻弄されて2失点(先制点はアレクサンデル・セルロト)、さらにマルティン・ウーデゴーのスルーパスで抜け出したアーリング・ハーランドにGKジャンルイジ・ドンナルンマがかわされて前半のうちにダメを押された。
スポーツ紙『Gazzetta dello Sport』は、過去2大会連続での予選敗退という“悪夢”の再現を予感させた衝撃の大敗劇を受けて「我々のW杯予選は、すでに終わってしまったのかもしれない。たとえ2位を確保できたとしても、またもやプレーオフという苦行が待っていることを覚悟すべきだ」と報じ、以下のように「アズーリ」を酷評し、どん底からの再起を訴えている。
「オスロで見せた代表チームの姿は恥ずかしいもので、全てに対して疑念を抱かざるを得ず、最悪の展開を想定するのが妥当である。これが今の我々であり、力不足で、中身はまさに『空っぽ』である。これは技術的な意味で、前例のない危機である。これほどレベルの低いアズーリを見たことがない。平凡さこそが今の代表の特徴だ。全てを作り直す必要があるが、まずは目の前の非常事態に立ち向かうことが最優先である。3大会連続でW杯を逃すわけにはいかない」
構成●THE DIGEST編集部
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