ではこうした研修はドイツへ来なければ受けることができないのか。限られた人しか参加することができないものなのか。その点に関して興味深い指摘をしてくれた参加者がいた。
「日本の教育全般的にというか、例えば大学で、あるいは中学や高校でもこういう経験ができる授業がもっと増えてくるといいなと思います。座学として学ぶだけじゃなくて、実際にプロの現場で研修を受けたり、現場の方の声を聞くことができる機会があったら本当に素敵だなと。
実際のところインターンはいろいろありますけど、席には限りがありますし、どうしても学歴や能力優先になってしまう。でもそれだと、そもそもそれぞれの業種がどんな実務を行って、どんな能力が求められるのかというのと接する機会が少ないと思います。なので大学の授業として、実地体験できる機会が増えてくれたら、もっといろんな人が体感的に仕事と向き合えて、本当にやりたいのかどうか、自分は向いているのかどうかを確認できて、そこでやっていくためにはどんなことを学んでいかなきゃいけないかを知ることができると思う
んです」
実地研修の頻度とクオリティを高めることは日本でもできるはずだし、それがもたらすメリットは間違いなく両者にある。すでに取り組んでいるところもあるだろう。なにも学校教育機関だけの話ではない。スポーツクラブや予備校、学習塾でも企画できる。アクティブラーニングという言葉だけで終わらず、将来的に役立つ実践的な知を学べる機会が増えることは、これからますます大事になってくるのではないだろうか。
取材・文●中野吉之伴
「日本の教育全般的にというか、例えば大学で、あるいは中学や高校でもこういう経験ができる授業がもっと増えてくるといいなと思います。座学として学ぶだけじゃなくて、実際にプロの現場で研修を受けたり、現場の方の声を聞くことができる機会があったら本当に素敵だなと。
実際のところインターンはいろいろありますけど、席には限りがありますし、どうしても学歴や能力優先になってしまう。でもそれだと、そもそもそれぞれの業種がどんな実務を行って、どんな能力が求められるのかというのと接する機会が少ないと思います。なので大学の授業として、実地体験できる機会が増えてくれたら、もっといろんな人が体感的に仕事と向き合えて、本当にやりたいのかどうか、自分は向いているのかどうかを確認できて、そこでやっていくためにはどんなことを学んでいかなきゃいけないかを知ることができると思う
んです」
実地研修の頻度とクオリティを高めることは日本でもできるはずだし、それがもたらすメリットは間違いなく両者にある。すでに取り組んでいるところもあるだろう。なにも学校教育機関だけの話ではない。スポーツクラブや予備校、学習塾でも企画できる。アクティブラーニングという言葉だけで終わらず、将来的に役立つ実践的な知を学べる機会が増えることは、これからますます大事になってくるのではないだろうか。
取材・文●中野吉之伴
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