群雄割拠の女子テニス界にまたしても新たなヒロイン候補が現れた。その名もビクトリア・エムボコ(カナダ/現世界ランキング85位)。今年7月にキャリア初のトップ100入りを果たしたばかりの18歳だ。
エムボコはコンゴ民主共和国出身の両親のもと、アメリカ・ノースカロライナ州で生まれ、幼少期にカナダ・トロントへ移住。父と姉、兄の影響で4歳頃からテニスを始め、12歳からはカナダテニス協会の支援も受けて頭角を現した。
そして今季は下部のITFツアーで開幕から22連勝と大ブレーク。その勢いのまま「マイアミ・オープン」(アメリカ・マイアミ/ハード/WTA1000)に臨み、カミラ・オソリオ(コロンビア/現51位)からツアー初勝利を挙げた。続く2回戦で大接戦の末に元2位のパウラ・バドサ(スペイン/現10位)に敗れたものの、当時世界11位のバドサに「彼女のショットは現女王のアリーナ・サバレンカ(ベラルーシ)よりも強烈だと思う」と言わしめた。
また今年6月の全仏オープン(フランス・パリ/クレーコート/四大大会)では予選から3回戦に進出し大躍進。さらには7月のウインブルドン(イギリス・ロンドン/芝コート/四大大会)でも予選を勝ち抜いて2回戦まで進み、今季開幕時に300位台だったランキングを一気に100位圏内まで押し上げた。
そのエムボコが現在母国で行なわれている女子テニスツアー「ナショナルバンク・オープン」(7月27日~8月7日/カナダ・モントリオール/ハードコート/WTA1000)でも怒涛の快進撃を見せている。
ワイルドカード(主催者推薦)で本戦入りすると、1回戦ではキンバリー・ビレル(オーストラリア/同79位)にストレート勝ちし、2回戦では2020年の全豪オープンで四大大会初優勝を挙げた元世界4位のソフィア・ケニン(アメリカ/同27位)に快勝。3回戦では元24位のマリー・ボウズコワ(チェコ/同39位)に1-6、6-3、6-0と1セットダウンからの逆転勝ちを収めた。
エムボコの勢いは現地8月2日に行なわれた4回戦でも止まらなかった。今年6月の全仏オープンで四大大会2勝目を挙げた現世界2位のココ・ガウフ(アメリカ)と対戦し、なんと6-1、6-4で完勝。リターンゲームで計4度のブレークに成功した一方、サービスゲームでは相手に1度もブレークを与えず、わずか62分の快勝劇を演じて見せたのだ。
四大大会に次ぐグレードを誇るWTA1000シリーズで初の8強入りを果たしたエムボコは驚きを隠せない様子を見せながら次のように喜びを語った。「信じられない。こんな偉大なチャンピオン(ガウフ)に勝てて本当にうれしい」
ベスト4入りを懸け、次なる準々決勝では3回戦で日本期待の伊藤あおい(同110位)を破ったジェシカ・ボウサスマネイロ(スペイン/同51位)と対戦するエムボコ。自国の大舞台でのツアー初優勝も近づいている18歳の一挙手一投足に注目しよう。
文●中村光佑
【動画】エムボコが世界2位ガウフをストレートで破った「ナショナルバンク・オープン」4回戦ハイライト
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エムボコはコンゴ民主共和国出身の両親のもと、アメリカ・ノースカロライナ州で生まれ、幼少期にカナダ・トロントへ移住。父と姉、兄の影響で4歳頃からテニスを始め、12歳からはカナダテニス協会の支援も受けて頭角を現した。
そして今季は下部のITFツアーで開幕から22連勝と大ブレーク。その勢いのまま「マイアミ・オープン」(アメリカ・マイアミ/ハード/WTA1000)に臨み、カミラ・オソリオ(コロンビア/現51位)からツアー初勝利を挙げた。続く2回戦で大接戦の末に元2位のパウラ・バドサ(スペイン/現10位)に敗れたものの、当時世界11位のバドサに「彼女のショットは現女王のアリーナ・サバレンカ(ベラルーシ)よりも強烈だと思う」と言わしめた。
また今年6月の全仏オープン(フランス・パリ/クレーコート/四大大会)では予選から3回戦に進出し大躍進。さらには7月のウインブルドン(イギリス・ロンドン/芝コート/四大大会)でも予選を勝ち抜いて2回戦まで進み、今季開幕時に300位台だったランキングを一気に100位圏内まで押し上げた。
そのエムボコが現在母国で行なわれている女子テニスツアー「ナショナルバンク・オープン」(7月27日~8月7日/カナダ・モントリオール/ハードコート/WTA1000)でも怒涛の快進撃を見せている。
ワイルドカード(主催者推薦)で本戦入りすると、1回戦ではキンバリー・ビレル(オーストラリア/同79位)にストレート勝ちし、2回戦では2020年の全豪オープンで四大大会初優勝を挙げた元世界4位のソフィア・ケニン(アメリカ/同27位)に快勝。3回戦では元24位のマリー・ボウズコワ(チェコ/同39位)に1-6、6-3、6-0と1セットダウンからの逆転勝ちを収めた。
エムボコの勢いは現地8月2日に行なわれた4回戦でも止まらなかった。今年6月の全仏オープンで四大大会2勝目を挙げた現世界2位のココ・ガウフ(アメリカ)と対戦し、なんと6-1、6-4で完勝。リターンゲームで計4度のブレークに成功した一方、サービスゲームでは相手に1度もブレークを与えず、わずか62分の快勝劇を演じて見せたのだ。
四大大会に次ぐグレードを誇るWTA1000シリーズで初の8強入りを果たしたエムボコは驚きを隠せない様子を見せながら次のように喜びを語った。「信じられない。こんな偉大なチャンピオン(ガウフ)に勝てて本当にうれしい」
ベスト4入りを懸け、次なる準々決勝では3回戦で日本期待の伊藤あおい(同110位)を破ったジェシカ・ボウサスマネイロ(スペイン/同51位)と対戦するエムボコ。自国の大舞台でのツアー初優勝も近づいている18歳の一挙手一投足に注目しよう。
文●中村光佑
【動画】エムボコが世界2位ガウフをストレートで破った「ナショナルバンク・オープン」4回戦ハイライト
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