海外テニス

西岡良仁、“完全復調”の兆し! 世界14位ルブレフ撃破で上海マスターズ3回戦へ「セカンド以降は満点でした」<SMASH>

中村光佑

2025.10.05

肩のケガや不振に苦しんだ西岡が、上海マスターズ2回戦でルブレフを逆転で撃破。自身も「過去1のパフォーマンス」と語る会心の勝利で、復調を印象づけた。(C)Getty Images

 不振にあえいでいた日本テニス界の名手、西岡良仁(元世界ランキング24位/現173位)が"完全復調"の兆しを見せている。

 9月27日に30歳を迎えた西岡は現在行なわれているツアー大会「ロレックス上海マスターズ」(10月1日~12日/中国・上海/ハードコート/ATP1000)に参戦中。予選2試合を突破すると、本戦1回戦でもアレクサンドル・シェフチェンコ(カザフスタン/同89位)に6-1、6-2で完勝し、2回戦へ駒を進めていた。

 現地4日に行なわれた2回戦で西岡が対峙したのは、元世界5位でこれまでにツアー17勝を挙げている第13シードのアンドレイ・ルブレフ(ロシア/27歳/現14位)。両者はこれが6度目の顔合わせで、対戦成績は西岡から2勝3敗とわずかに負け越しているが、決して相性は悪くない相手だ。

 今回は第1セットを2-6で落とした西岡だったが、第2セットを6-1としてセットオールに持ち込むと、勝負のファイナルセットは1ブレークのリードを守り切って6-4で制し、1時間47分で見事逆転勝利。この試合の西岡は第2セットに入ってからプレーの質がグッと上がり、特にファイナルセットではファーストサービスとセカンドサービスの両方で80%以上のポイント獲得率を記録するなど尻上がりに本領を発揮した。
 
 試合後に西岡は自身のSNSを更新し、X(@yoshihitotennis)では「過去1のハイレートパフォーマンスだった。セカンド以降は満点でした」とプレー内容を振り返りながらコメント。一方公式インスタグラム(@yoshihito0927)では「良いパフォーマンスでこの試合を勝てたのはとても嬉しい!久しぶりの3回戦、明日も楽しんできます!」と喜びの言葉を綴っている。

 西岡にとって、今季はまさに苦難の連続だった。5月の「イタリア国際」(クレーコート/ATP1000)で肩のケガから約2カ月ぶりに実戦に復帰するも、復帰後はなかなか勝ちに恵まれず、2023年に自己最高位の24位を記録したランキングは現在170位台まで下降している。それでも諦めずに大会に出続けたことが奏功し、ようやく光明を見出しつつある現状に、西岡自身も手応えを感じている様子だ。

 本日10月5日15時30分以降に行なわれる3回戦で西岡は、今年8月に初のトップ50入りを果たし、9月にキャリアハイの37位をマークした28歳の実力者ジャウメ・ムナール(スペイン/現41位)と対戦する。この勢いで西岡のさらなる勝ち上がりを期待したい。

文●中村光佑

【動画】「ロレックス上海マスターズ」2回戦ハイライト!西岡VSルブレフは10:00~

【関連記事】デ杯初日、日本は厳しい2連敗…。西岡良仁「流れが自分に来ない」、望月慎太郎「シンプルに力不足」<SMASH>

【関連記事】デ杯ドイツ戦、日本は望月と西岡をシングルスに起用。「実力的にいい試合になる。チームで戦っていく」と添田監督<SMASH>

 
NEXT
PAGE
【動画】「ロレックス上海マスターズ」2回戦ハイライト!西岡VSルブレフは10:00~