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海外テニス

デ杯初日、日本は厳しい2連敗…。西岡良仁「流れが自分に来ない」、望月慎太郎「シンプルに力不足」<SMASH>

渡辺隆康(スマッシュ編集部)

2025.09.13

デ杯ファイナル予選2回戦、ドイツに挑んだ日本チーム(左)。西岡良仁は最近の不振を払拭するプレーを見せたが、あと1本が取れなかった。写真:滝川敏之

デ杯ファイナル予選2回戦、ドイツに挑んだ日本チーム(左)。西岡良仁は最近の不振を払拭するプレーを見せたが、あと1本が取れなかった。写真:滝川敏之

 男子テニスの国別対抗戦「2025デビスカップ(デ杯)・ファイナル予選2回戦」の日本対ドイツ戦は9月12日に東京・有明コロシアム(室内ハードコート)で開幕。西岡良仁(153位)、望月慎太郎(104位)でシングルスに臨んだ日本は2試合とも敗れ、初日で早くも崖っぷちに追い込まれた。

 デ杯は“テニスのワールドカップ”と称される団体戦で、今回のファイナル予選2回戦に勝利すると11月の最終決戦「ファイナル8」(イタリア・ボローニャ)に出場できる。日本にとっては6年ぶりのファイナル進出まであと1勝という大一番。試合は初日にシングルス2試合(両国のNo.1対No.2)、2日目にダブルス1試合とシングルス2試合(No.1同士、No.2同士)を行ない、先に3勝した国が勝ちとなる。

 第1試合に登場したNo.2西岡は、相手No.1のヤン-レナード・ストルフ(98位)と対戦。身長193センチの長身から繰り出すストルフのビッグサービスとパワーストロークに対し、西岡は持ち前のクレバーな組み立てでよく対抗した。1球ごとに球種、スピード、タイミング、コースと全てを変えてラリーを構成し、ストルフの体勢やリズムを崩してミスを引き出す。そして鋭いカウンターで逆襲してエースを奪うなど、これぞ西岡の真骨頂というテニスを披露した。

 ただ、そうやって優位にゲームを運んでも、あと1本が奪えない。第1セットは4-4からの相手サービスゲームで0-40のブレークポイントを握るも、ストルフのパワーに押され挽回を許す。続く第10ゲーム、西岡は初めて握られたブレークポイントを1本でモノにされ、第1セットを4-6でダウン。
 
 第2セットも西岡は第1、第9ゲームで計4本のブレークポイントを手にしたが、その都度ストルフに強力なサービスとフォアハンドを決められ、ブレークできない。それでもこのセットはタイブレークまで持ち込み、ストルフの強打を壁のように跳ね返して7-4で奪い返したが、第3セットは再び“負のループ”に...。

 第2、第8ゲームで計3本握ったブレークポイントをまたも決められず、ここまで10本のチャンスを全て逸する西岡らしくない展開となった。「大切なところで相手が全ていいポイントで押さえてきた」と西岡。「0-40から5本全部1stサービスが入ってきたり…」

 今季の西岡は腰や肩のケガに苦しみ、ここ半年の成績は1勝14敗と負けが込んでいて「最近なかなか自分に流れが来ない」という状態。一方ストルフは先の全米オープンで予選から4回戦に進出するなど、最高21位の力を取り戻しつつある。「僕は勝利から遠ざかっていて、向こうは流れに乗れている差はあったと思う」と西岡が認める通り、ここぞの1本を取れるかどうかのところで、両者の勢いの差が表れたということだろう。

 10本目のブレークポイントを逃した西岡は、続く第9ゲームをラブゲームでダウンし、そのまま4-6で力尽きた。ただ、光明を見い出すとしたら、西岡のテニス自体は悪くなかった。半年間ほとんど勝てず、デ杯会場入りしてからも調子が上がらなかった中で「今日は素晴らしいテニスができたと思う。できる限り、ここまでテニスを戻せた」と手応えを感じている。もし機会が回ってくれば、2日目のプレーにきっと生きるだろう。
 
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