女子テニスツアーのWTA1000シリーズ「東風嵐図・武漢オープン」（10月６日～12日／中国・武漢／ハードコート）は現地８日に大会3日目を迎え、シングルス２回戦に第11シードで元世界ランキング１位の大坂なおみ（現16位）が登場。ノーシードのリンダ・ノスコワ（チェコ／現17位）と対戦したが、6-7(2)、3-6で敗れ、３回戦進出はならなかった。

　27歳の大坂が武漢オープンに出場するのは2017年以来８年ぶり２度目。１回戦では21年の「全米オープン」（アメリカ・ニューヨーク／ハード／四大大会）３回戦で敗れていた元13位のレイラ・フェルナンデス（カナダ／同27位）に4-6、7-5、6-3でおよそ４年越しのリベンジを果たし、２回戦へ駒を進めていた。

　２回戦で大坂が対峙したのは、昨年８月の「アビエルトGNPセグロス」（メキシコ・モンテレイ／ハード／WTA500）でツアー初優勝を飾り、先日の中国オープンで四大大会に次ぐWTA1000で初の決勝進出を果たした20歳の新鋭ノスコワ。両者は今回がツアー初顔合わせとなった。

　試合は序盤から互いに一歩も譲らない緊迫の展開。大坂はファーストサービスで80％を超えるポイント獲得率を記録するなど安定したプレーを見せたが、リターンゲームでは２度のブレークチャンスを生かせず、タイブレークではミスを重ねて接戦の末に第１セットを落とした。
  　再びシーソーゲームとなった第２セットでも２本のブレークポイントを取り損ねた大坂は、共にキープが続いた中で迎えた第８ゲームで痛恨のブレークを献上。ノスコワにサービング・フォー・ザ・マッチとなった次のゲームをキープされ、１時間28分で２回戦敗退となった。

　勝ったノスコワは今季10度目の対トップ20勝利をゲット。この日も6-4、4-6、7-6(2)で勝利したユリア・プチンツェワ（カザフスタン／元20位／現63位）との１回戦に続いてタイブレークを制し、今季のタイブレークの通算成績を14勝４敗とした（昨季は12勝８敗）。それを踏まえてノスコワは「タイブレークの戦い方がうまくなったと思う。今日もまた物にできたからうれしい」と喜びを語った。

　大坂の次戦は来週母国日本で開催される「木下グループジャパンオープン2025」（10月13日～19日／大阪／ハード／WTA250）。今秋のアジアシリーズは初戦敗退となった先日の「中国オープン」（中国・北京／ハード／WTA1000）を含め苦戦が続いているだけに、生まれ故郷で流れを変えたいところだ。

文●中村光佑

【動画】大坂なおみがノスコワに敗れた武漢オープン２回戦ハイライト

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