男子テニスのATPツアーで20年以上にわたりプレーしている38歳の大ベテラン、ノバク・ジョコビッチ(セルビア/世界ランキング5位)が、40歳で今なお現役を続ける元世界3位のスタン・ワウリンカ(スイス/現159位)を「過小評価されている選手」の一人に挙げ、心からの称賛の言葉を送っている。
両者は今週ギリシャ・アテネで行なわれているツアー大会「バンダ・ファーマシューティカルズ・ヘレニック選手権」(11月2日~8日/ハードコート/ATP250)に出場。ジョコビッチは現地6日に実施された準々決勝で第6シードのヌーノ・ボルジェス(ポルトガル/現47位)を7-6(1), 6-1で下しベスト4進出を決めた。
一方のワウリンカはボティック・ファンデザンツフープ(オランダ/元22位/現80位)との1回戦をフルセットで制したものの、2回戦で第2シードのロレンツォ・ムゼッティ(イタリア/同9位)に6-4、6-7(5)、4-6で敗退した。
ジョコビッチとワウリンカはこれまでツアーで27度対戦し、ジョコビッチが21勝6敗と大きく勝ち越し。だが逆に、男子テニスの黄金期を築いた"ビッグ4"の一人である彼が6度も敗れている事実だけでも、ワウリンカがいかに規格外のプレーヤーであるかがわかる。
そして驚くべきは、ワウリンカが挙げた四大大会3勝のうち2勝は、"全盛期にあった"ジョコビッチを決勝(2015年全仏オープン、16年全米オープン)で破っているという点。残り1勝も14年の全豪オープン決勝で"ビッグ4"のラファエル・ナダル(スペイン/元1位)から挙げている。あの偉大な4人の時代に風穴を開けたワウリンカは、世界1位の座こそつかめなかったものの、その存在感と実力は今後も語り継がれることだろう。
しかしジョコビッチはこれだけの功績を残してきたワウリンカが十分に評価されていないと感じている様子だ。先日応じたATP(男子プロテニス協会)公式サイトのインタビューで「過小評価されていると思う選手は誰か?」との問いに対し、「スタンは、四大大会を3度制したことを考えると、非常に過小評価されている選手だと思う」と回答。
「多くの人は、しばしば彼が何を成し遂げてきたかを忘れてしまう。彼は、テニス史上の9割以上の選手が届かないであろう領域に到達した選手だ。だから"過小評価されている選手"を1人挙げるなら、僕は彼を選ぶよ」と良きライバルへの最大のリスペクトを示した。
ちなみに両者が最後に対戦したのは23年のウインブルドン3回戦で、この時はジョコビッチが6-3、6-1、7-6(5)で勝利している。また近いうちに2人の対決が見られることを期待したいものだ。
文●中村光佑
【画像】ワウリンカのサービスフォームの変遷/2010年と16年を比較したわかりやすい連続写真
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一方のワウリンカはボティック・ファンデザンツフープ(オランダ/元22位/現80位)との1回戦をフルセットで制したものの、2回戦で第2シードのロレンツォ・ムゼッティ(イタリア/同9位)に6-4、6-7(5)、4-6で敗退した。
ジョコビッチとワウリンカはこれまでツアーで27度対戦し、ジョコビッチが21勝6敗と大きく勝ち越し。だが逆に、男子テニスの黄金期を築いた"ビッグ4"の一人である彼が6度も敗れている事実だけでも、ワウリンカがいかに規格外のプレーヤーであるかがわかる。
そして驚くべきは、ワウリンカが挙げた四大大会3勝のうち2勝は、"全盛期にあった"ジョコビッチを決勝(2015年全仏オープン、16年全米オープン)で破っているという点。残り1勝も14年の全豪オープン決勝で"ビッグ4"のラファエル・ナダル(スペイン/元1位)から挙げている。あの偉大な4人の時代に風穴を開けたワウリンカは、世界1位の座こそつかめなかったものの、その存在感と実力は今後も語り継がれることだろう。
しかしジョコビッチはこれだけの功績を残してきたワウリンカが十分に評価されていないと感じている様子だ。先日応じたATP(男子プロテニス協会)公式サイトのインタビューで「過小評価されていると思う選手は誰か?」との問いに対し、「スタンは、四大大会を3度制したことを考えると、非常に過小評価されている選手だと思う」と回答。
「多くの人は、しばしば彼が何を成し遂げてきたかを忘れてしまう。彼は、テニス史上の9割以上の選手が届かないであろう領域に到達した選手だ。だから"過小評価されている選手"を1人挙げるなら、僕は彼を選ぶよ」と良きライバルへの最大のリスペクトを示した。
ちなみに両者が最後に対戦したのは23年のウインブルドン3回戦で、この時はジョコビッチが6-3、6-1、7-6(5)で勝利している。また近いうちに2人の対決が見られることを期待したいものだ。
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