現在開催中の男子テニスツアー「ドバイ・デューティ・フリー・テニス選手権」(2月23日~28日/UAE・ドバイ/ハードコート/ATP500)でベスト8進出を決めた元世界ランキング1位のダニール・メドベージェフ(ロシア/30歳/現11位)が、1回戦勝利後のメディア対応で「プロテニス選手としての生活を送る中で最も過酷な側面」を明かしている。
一見すると、高額な賞金を手にし、世界の大舞台で脚光を浴びるテニス選手の人生は華やかに映る。しかし実際には、日々の生活は決してバラ色ばかりではないと、2014年からプロツアーで戦うメドベージェフは語る。
「まず人々が見聞きするのは、僕たちが何千人もの観客の前でプレーしている姿や、シングルスのトップ50やトップ100に入っている選手が、多額のお金を稼いでいるという事実だ。だから彼らが『何を不満に思う必要があるのか?』と考えるのも無理はないだろう。だがそこには、“あまり語られることのないもう1つの現実”がある。テニスを語るなら、競技そのものだけではなく、その旅に伴う代償についても触れなければならない。
先週僕はドーハ(ATP500)に出て、今週はドバイでプレーしている。移動距離はそれほど長くはなかったが、ボールとコートは両大会で異なるし、もっと言えばホテルも部屋の寝具も違う。時差の問題もあるし、国が変われば食事も変わり、食中毒になることもある。些細な変化にすぎないと思うかもしれないが、全てが少しずつ身体の負担になっていく。そういう状況が年間40回程度も続くことを想像してみてほしい」
さらに30歳はこう続ける。
「今思えば本当に必要だったかはわからないが、僕は昨季、7大会連続で出場した時期があった。システム上、『この大会で100ポイント、あの大会で200ポイントを積み上げて、ランキングを上げたい』と考えざるを得ない状況に直面する。
ポイントが懸かっていなければ事はもっと簡単なのかもしれないが、なかなかそうはいかないから、フラストレーションが溜まることもある。移動に伴う大きな負担を抱えながらも、何が起ころうと勝ち続ける意志を保つこと。このあたりがテニスの最も難しい部分だ」
長年トップをひた走ってきた元世界王者の口から明かされた、“人々には知られていないテニスの現実”。メドベージェフの言葉は、「自分の人生とテニス選手の人生を交換したい」と言う人々に考え直させる力さえ持っている。
文●中村光佑
【画像】メドベージェフをはじめ、全豪オープン2026で熱戦を繰り広げた男子選手たちの厳選写真!
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一見すると、高額な賞金を手にし、世界の大舞台で脚光を浴びるテニス選手の人生は華やかに映る。しかし実際には、日々の生活は決してバラ色ばかりではないと、2014年からプロツアーで戦うメドベージェフは語る。
「まず人々が見聞きするのは、僕たちが何千人もの観客の前でプレーしている姿や、シングルスのトップ50やトップ100に入っている選手が、多額のお金を稼いでいるという事実だ。だから彼らが『何を不満に思う必要があるのか?』と考えるのも無理はないだろう。だがそこには、“あまり語られることのないもう1つの現実”がある。テニスを語るなら、競技そのものだけではなく、その旅に伴う代償についても触れなければならない。
先週僕はドーハ(ATP500)に出て、今週はドバイでプレーしている。移動距離はそれほど長くはなかったが、ボールとコートは両大会で異なるし、もっと言えばホテルも部屋の寝具も違う。時差の問題もあるし、国が変われば食事も変わり、食中毒になることもある。些細な変化にすぎないと思うかもしれないが、全てが少しずつ身体の負担になっていく。そういう状況が年間40回程度も続くことを想像してみてほしい」
さらに30歳はこう続ける。
「今思えば本当に必要だったかはわからないが、僕は昨季、7大会連続で出場した時期があった。システム上、『この大会で100ポイント、あの大会で200ポイントを積み上げて、ランキングを上げたい』と考えざるを得ない状況に直面する。
ポイントが懸かっていなければ事はもっと簡単なのかもしれないが、なかなかそうはいかないから、フラストレーションが溜まることもある。移動に伴う大きな負担を抱えながらも、何が起ころうと勝ち続ける意志を保つこと。このあたりがテニスの最も難しい部分だ」
長年トップをひた走ってきた元世界王者の口から明かされた、“人々には知られていないテニスの現実”。メドベージェフの言葉は、「自分の人生とテニス選手の人生を交換したい」と言う人々に考え直させる力さえ持っている。
文●中村光佑
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