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海外テニス

スターへの登竜門「オレンジボウル」14歳以下で優勝の岩佐綾香、海外転戦での“サバイバル”と成長の足跡<SMASH>

内田暁

2026.04.18

世界の舞台で戦う14歳の岩佐(右上)。登竜門「エディ・ハー」のトロフィー2つを獲得しており(右下)、昨年12月には「オレンジボウル」を制した(左)。写真提供:富士薬品セイムス ワールドチャレンジプログラム、内田暁

世界の舞台で戦う14歳の岩佐(右上)。登竜門「エディ・ハー」のトロフィー2つを獲得しており(右下)、昨年12月には「オレンジボウル」を制した(左)。写真提供:富士薬品セイムス ワールドチャレンジプログラム、内田暁

 松岡修造氏や辻野隆三氏ら数々のトップ選手を輩出し、日本テニス界の一時代を築いた名門、桜田倶楽部——。

 歴史を感じさせるそのテニススクールのクラブハウスに、大きな銀杯がさりげなく飾ってある。

「優勝した時は、このカップに本物のオレンジがいっぱい入っていたんです!」

 陽光浴びるオレンジのような明るい笑顔で、カップの持ち主が無邪気に笑う。その銀杯の奥の棚には、男性の立ち姿を模したトロフィーも二つ並んでいた。

「これが一昨年で、こちらが去年末のトロフィー。違い、わかります?」

 一見すると同じに見える2つのトロフィーだが、よく見れば確かに違う。トロフィーの人物は、IMGテニスアカデミーの創設者であるニック・ボロテリー。彼がサングラスを掛けている方が、昨年のシングルス14歳以下の優勝の証。もう一つは一昨年、12歳以下のダブルスで手にしたものだ。IMGアカデミーで年末に行なわれる、ジュニアの登竜門大会「エディ・ハー・ジュニアテニス選手権」。その優勝トロフィーを、彼女は既に2つ持っている。

 そして銀の大きなカップは、同じくアメリカで開催される「オレンジボウル」14歳以下で、シングルスの頂点に立ちつかみ取った。本人いわく「これまでで、いちばんうれしい優勝」でもある。

 5歳の日から桜田倶楽部で腕を磨く岩佐綾香は、世界の大舞台で活躍する14歳だ。
 
 岩佐の主な戦績を並べると、全国小学生テニス選手権の優勝はあるものの、国内よりもむしろ、ヨーロッパやアメリカでのタイトル獲得が目立つ。それもそのはず。まだ14歳の若いテニスキャリアでありながら、彼女の海外転戦歴は長い。

「初めて海外に行ったのが、小学3年生の時。クロアチアなど、ヨーロッパを2カ月くらい転戦したんです」

 年長の友人たちが赴く欧州のジュニア大会遠征に、自ら志願して参戦。ボールが高く弾むレッドクレーコートでの試合は、小柄で、ゆえに走力と創意工夫で勝負する彼女にとって、「とても楽しい」テニス経験だった。9歳の誕生日を遠征先で迎え、ホストファミリーに祝ってもらえたことも、今思い出しても笑みが溢れるうれしい思い出だ。

 この初の遠征が一つの成功体験なら、異国の厳しさを知った経験もある。それは小学4年生の秋。アメリカのニュージャージ州で行なわれた、強化キャンプに単身参加した時だ。

「お父さんが現地まで連れてきてくれたんですが、キャンプが始まると帰ったのでそこからは私一人。日本人も私だけでした。色んな国の子たちと一緒にホームステイして、朝ご飯とお昼ご飯は、自分たちで作るという決まりだったんです」
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