海外テニス

「僕ができないことってたくさんあるんだ」生ける伝説フェデラーが引退後にやりたい、いくつかのこと

誉田優

2020.03.03

ツアーだけでなくエキジビションでも様々な国に訪れているフェデラー。写真はアルゼンチンでのエキジビション。(C)GettyImages

 リハビリ中のロジャー・フェデラーが引退後の生活について思いを巡らせた。

 現在、右ヒザの故障により競技から離れているテニス界の生ける伝説、38歳のフェデラー。2月19日にはスイスで関節鏡による手術を受け、全仏オープンまでの試合を欠場することを自身のSNSで発表した。万全の状態で芝のシーズン、そしてウインブルドンに臨めるよう、静養中である。

 そんな彼がBBCのインタビューを受け、シモン・パーカーに引退後は何をしたいかと尋ねられ、こう答えている。

「僕ができないことってたくさんあるんだ。それはつまり、引退後に何が起こるかわからない楽しさがあるということでもある。考えてみると、新しい楽器や言語を学んだり、今までに行ったことのない場所を訪れて、その経験から何かを得たりする時間だってあるだろう」

 すでに世界中の多くの国を訪れており、4カ国語を操るフェデラーだが、引退後はさらに経験を積んでいきたいとの意欲があるようだ。
 
「僕は優れたテニスプレーヤーではあるけれど、全てにおいて優れているというわけではない。それに、入門レベルから新しいことをスタートできると考えるとわくわくするから、何かしら楽しみながら学び始めると思うよ。子どもたちと楽しめることが見つかる可能性だってある。僕の子たちは、料理が好きなんだ」と語った。

 ちなみにフェデラーは、引退した後に住む広大な家をスイス国内で購入したことが、以前スイスメディアで報道されている。家族でゆったりと楽しく過ごすビジョンもすでに出来上がっているのだろう。

 ビッグ3として男子テニス界のトップに君臨し続けているフェデラー。彼のセカンドライフもまた楽しみではあるが、もう少しコート上で輝く姿を見ていたいものである。

文●誉田優
フリーライター。早稲田大学スポーツ科学部卒業。
Twitter:yu__honda/Instagram:yu__honda

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