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故障者続出のテニス界に危機感! 元全豪準Vのロイド氏が改革提言「理想は全豪を3月に移行」「せめて四大大会を3セットに」<SMASH>

スマッシュ編集部

2026.06.22

オフシーズン明けから過酷な戦いを強いられる現代テニス。ロイド氏は選手の身体への負担が限界に近づいているとして、抜本的な改革の必要性を訴えている。(C)Getty Images

オフシーズン明けから過酷な戦いを強いられる現代テニス。ロイド氏は選手の身体への負担が限界に近づいているとして、抜本的な改革の必要性を訴えている。(C)Getty Images

 今シーズンのテニス界では、選手のケガによる大会欠場が相次いでいる。「ウインブルドン」(四大大会)前哨戦の「HSBC選手権」(ATP500/WTA500)では、カルロス・アルカラス(スペイン/男子世界ランキング2位)やジェシカ・ペグラ(アメリカ/女子4位)ら男女計17名が欠場。さらに開幕が迫るウインブルドンでも、アルカラスやロレンツォ・ムゼッティ(イタリア/男子15位)ら現トップ20選手を含む男女13名がすでに欠場を表明している。

 こうした状況を受け、1977年全豪オープン準優勝の名手ジョン・ロイド氏がイギリスのテニス専門メディア『Tennis365』のインタビューに応じた。同氏は男子四大大会の5セットマッチ制と過密なツアースケジュールが故障増加の背景にあると指摘し、「事態はさらに悪化するだろう」と強い危機感を示している。

 全豪は、他の3大会と異なり十分な前哨戦シーズンを経ずに開催されるため、選手たちはオフ明け直後から「助走期間」ほぼなしで5セットマッチを戦うことになる。そのためロイド氏は、抜本的な改革案を提示した。

「決して実現しないでしょうが、理想的なのは全豪オープンを3月に移行することです。しかし、それは絶対に起こりません。ですから、せめてグランドスラム(四大大会)を3セットマッチにするのが、より良い妥協案です」

 同氏によれば、故障が頻発する最大の理由は、四大大会での過酷な試合そのものではなく、そこへ向けた準備過程にあるという。

「グランドスラムでの試合の肉体的負荷が原因ではありません。もちろんそれも極限状態ですが、私の意見では、準備段階こそが身体が悲鳴を上げる原因なのです」
 
 テニス界のオフシーズンは最大でも約6週間しかない。そのうち2週間ほどを休養に充てると、選手たちはすぐに新シーズン最初のメジャー大会へ向けた準備を開始しなければならない。ロイド氏は、その過程で身体に過度な負荷がかかっていると説明する。

「ほとんど冬眠状態のようなオフ期間から、ときに4時間にも及ぶ試合を7回戦うための準備に向けて、一気に極限状態まで持っていかなければならないのです。徐々に慣らしていくことなく、こうした極端な負荷を一気にかけているわけです」

 全豪が終われば「BNPパリバ・オープン」と「マイアミ・オープン」の大型化したマスターズ1000の連戦が待ち、その後はサーフェスを目まぐるしく変えながら「全仏オープン」(クレーコート)、「ウインブルドン」(芝コート)、「全米オープン」(ハードコート)へと続く。身体を慣らす暇もないこうした年間スケジュールについて、ロイド氏は「それは狂気の沙汰です」と断じた。

 さらに現代テニスの身体的負荷の大きさについても言及している。

「彼らが身体に課している負荷やプレーの激しさを考えれば、私の時代の5セットマッチは、今の3セットマッチに近いものだったと言えるでしょう」

 そして最後に、現在のトップ選手たちへの敬意を込めながら警鐘を鳴らした。

「彼らは野獣です。もちろん最高の意味で言っていますよ。しかし、故障する選手は増えていくでしょうし、そうしたことは今後ますます増えていくはずです」

 故障者が相次ぐ現状を前に、ロイド氏はツアースケジュールや試合形式の見直しが必要だと訴えている。

構成●スマッシュ編集部

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