現地7月12日に行なわれた「ウインブルドン」の男子シングルス決勝は、前回覇者で第1シードのヤニック・シナー(イタリア/大会時世界ランキング1位)が、第2シードのアレクサンダー・ズベレフ(ドイツ/同3位)を6-7(7)、7-6(2)、6-3、6-4で下し、1968年のオープン化以降で10人目となる大会連覇を果たすとともに、四大大会5勝目を飾った。シナーのコーチを務める名将ダレン・ケーヒル氏(オーストラリア/60歳)は、試合後に苦境をものともしない教え子の精神力や成長ぶりについて語った。
24歳のシナーは、先の「全仏オープン」で生涯グランドスラム(全四大大会制覇)達成に挑んだものの体調不良に見舞われ、2回戦でホアン・マヌエル・セルンドロ(アルゼンチン/同56位)にフルセットで敗戦。昨年の同大会ではライバルのカルロス・アルカラス(スペイン/同2位)との決勝で2セットアップから大逆転負けを喫するなど、これまで幾度となく大きな挫折を味わってきた。
それでもそうした数々の苦い経験こそが、現在の愛弟子の強さにつながっているとケーヒル氏は強調する。
「彼はこれまで何度も痛い思いをしてきた。その中で我々が最も誇りに思っているのは、そうした出来事から立ち直る姿勢だ。もちろん敗戦直後は落ち込むが、翌日には『コートに戻ろう』『今後のプランは?』『もっと良くなるためには何をすべきか?』などと我々に電話をかけてくる。それが彼のテニスに対する姿勢であり、人生そのものに対する姿勢でもある」
さらに同氏は、「彼は悪い出来事があってもそれを乗り越え、より強くなって戻ってくる。それが彼の持つ“逆境を跳ね返す強さ”だ」と説明。「そういう苦しい経験がなければ、彼がここまで成長することもなかったかもしれない。我々はそれが彼の人間性にも大きくプラスに働いていると考えている」と、その強靭な精神力を高く評価した。
また同氏は、全仏で苦しんだシナーの「暑さへの対応」についても、今大会では大きな改善が見られたと明かす。
「今では暑い日は2セットごとにコートを離れ、更衣室でエアコンに当たり、シャツを着替えるというルーティンを取り入れている。今大会は記録的な暑さだったが、あらゆることを徹底し、非常に暑い日でも最高のプレーができるよう準備していた。この2週間を通して本当に素晴らしい対応力を見せてくれたと思う」
最後にケーヒル氏は、準優勝のズベレフにもこう賛辞を送った。
「彼には以前からあのような攻撃的なプレーができる能力があることはわかっていたが、それをどれだけ長く続けられるかはわからなかった。彼のプレーは本当に素晴らしかったし、今後もあれだけアグレッシブかつ高いレベルのテニスを継続できれば、彼はさらに大きな脅威になるだろう」
今季初の四大大会優勝を飾ったシナーは、「全米オープン」(8月30日~9月13日/アメリカ・ニューヨーク/ハードコート)での2年ぶりの優勝を目標に、北米ハードコートシリーズに向かう。そこでも王者らしい強さを発揮できるか、注目だ。
文●中村光佑
【動画】シナーVSズベレフの「ウインブルドン」決勝ハイライト!
【画像】優勝を飾ったシナーをはじめ、ウインブルドン2026を戦う男子トップ選手たちの厳選フォト!
【関連記事】シナーがウインブルドン連覇! ズベレフとの3時間46分の熱戦を制し四大大会5勝目「お互いのプレーレベルにもとても満足」<SMASH>
24歳のシナーは、先の「全仏オープン」で生涯グランドスラム(全四大大会制覇)達成に挑んだものの体調不良に見舞われ、2回戦でホアン・マヌエル・セルンドロ(アルゼンチン/同56位)にフルセットで敗戦。昨年の同大会ではライバルのカルロス・アルカラス(スペイン/同2位)との決勝で2セットアップから大逆転負けを喫するなど、これまで幾度となく大きな挫折を味わってきた。
それでもそうした数々の苦い経験こそが、現在の愛弟子の強さにつながっているとケーヒル氏は強調する。
「彼はこれまで何度も痛い思いをしてきた。その中で我々が最も誇りに思っているのは、そうした出来事から立ち直る姿勢だ。もちろん敗戦直後は落ち込むが、翌日には『コートに戻ろう』『今後のプランは?』『もっと良くなるためには何をすべきか?』などと我々に電話をかけてくる。それが彼のテニスに対する姿勢であり、人生そのものに対する姿勢でもある」
さらに同氏は、「彼は悪い出来事があってもそれを乗り越え、より強くなって戻ってくる。それが彼の持つ“逆境を跳ね返す強さ”だ」と説明。「そういう苦しい経験がなければ、彼がここまで成長することもなかったかもしれない。我々はそれが彼の人間性にも大きくプラスに働いていると考えている」と、その強靭な精神力を高く評価した。
また同氏は、全仏で苦しんだシナーの「暑さへの対応」についても、今大会では大きな改善が見られたと明かす。
「今では暑い日は2セットごとにコートを離れ、更衣室でエアコンに当たり、シャツを着替えるというルーティンを取り入れている。今大会は記録的な暑さだったが、あらゆることを徹底し、非常に暑い日でも最高のプレーができるよう準備していた。この2週間を通して本当に素晴らしい対応力を見せてくれたと思う」
最後にケーヒル氏は、準優勝のズベレフにもこう賛辞を送った。
「彼には以前からあのような攻撃的なプレーができる能力があることはわかっていたが、それをどれだけ長く続けられるかはわからなかった。彼のプレーは本当に素晴らしかったし、今後もあれだけアグレッシブかつ高いレベルのテニスを継続できれば、彼はさらに大きな脅威になるだろう」
今季初の四大大会優勝を飾ったシナーは、「全米オープン」(8月30日~9月13日/アメリカ・ニューヨーク/ハードコート)での2年ぶりの優勝を目標に、北米ハードコートシリーズに向かう。そこでも王者らしい強さを発揮できるか、注目だ。
文●中村光佑
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