女子テニス協会(WTA)が、ツアーに参加する全選手に対して遺伝学的な性別判定検査を義務付ける新規定を発表し、議論を呼んでいる。これに対し、四大大会通算59勝の元世界女王マルチナ・ナブラチロワ氏が自身のXで支持を表明し、トランスフォビア(トランスジェンダーへの偏見)との批判に反論した。
7月19日に発表され、21日から施行の新たな女子出場資格規定では、男性特有の身体的特徴の発達に関わるY染色体上の「SRY遺伝子」の有無を調べるため、頬の粘膜、血液、または唾液サンプルの提供が義務付けられる。検査は生涯に1度のみで、遺伝子が存在しない陰性結果が出た場合のみツアーへの出場が認められる。陽性の場合はさらなる医学的評価を受け、また検査を拒否した場合は懲戒処分の対象になる可能性があるとする文書への署名も求められるという。
2024年に更新された以前の規定では、過去2年間継続してテストステロン値が2.5nmol/L(一般的な成人女性の正常値上限に相当する水準)を下回っていれば、トランスジェンダーの女性選手も出場可能だった。しかし近年では、テストステロン値だけを基準とするルールの見直しが進み、WTAも「生物学的な性別」に基づく方針へと転換した。WTAは今回の決定について、次のように声明を出している。
「WTAの女子出場資格規定は、女子プロテニス界における平等な競技機会を促進し、WTAトーナメントに参加する全ての選手にとって公平な競争を維持するために設計されています。WTAはこの問題が繊細で複雑であることを認識しており、全ての選手の尊厳を尊重し、敬意と思いやりを持って規定を運用することに全力を尽くしています」
スポーツ界では女性カテゴリーの公平性を巡る議論が活発化しており、世界陸連(25年9月)や世界ボクシング連盟(25年5月)でも同様の遺伝子検査が導入されている。
今回の新規定には、生物学的性別を基準とする点についてトランスフォビアだとの批判が上がる一方、ナブラチロワ氏は女子競技の公平性を守る措置だと支持し、次のように訴えている。
「WTAは全ての女性を支持しています。つまり女性(female)のことです。過度でトランスフォビア的な検査など存在しません。一生に一度の頬の粘膜採取だけで、たった3秒で終わります。わかりましたか? 男性は自認がどうであれ、男子のトーナメントで自由にプレーできます。単純なことです」
さらに、検査はプライバシーを侵害するとの批判に対しては、「これはデータ収集ではありません。性別検査の頬の粘膜採取にトランスフォビア的な要素は一切ありません。もしそれが過度な検査だと思うなら、見知らぬ人の前でおしっこをしてみてください(笑)」と一蹴した。
ナブラチロワ氏は自身もかつて同様の検査を受けていたと明かし、こう続けている。
「はい、私もその検査を受けました。おそらく2000年のオリンピックで検査が中止されるまで、全ての女性アスリートがその検査を受けていました。そして今、オリンピックレベルとWTAで再開され、それが徐々に浸透していくことを願っています。女性のスポーツに男性の身体が存在する理由はありません」
なお現在、WTAツアーに参戦しているトランスジェンダー女性選手は確認されていない。
構成●スマッシュ編集部
【連続写真】ナブラチロワ、ボルグ、エドバーグetc…伝説の王者たちの希少な分解写真/Vol.1
【関連記事】英国テニス協会は「トランスジェンダー女性」の国内女子大会参加禁止を決定!<SMASH>
【関連記事】「全米オープンでも認めるの?」女王ナブラチロワがトランスジェンダー選手の女子大会優勝に苦言!「公平じゃないわ」
7月19日に発表され、21日から施行の新たな女子出場資格規定では、男性特有の身体的特徴の発達に関わるY染色体上の「SRY遺伝子」の有無を調べるため、頬の粘膜、血液、または唾液サンプルの提供が義務付けられる。検査は生涯に1度のみで、遺伝子が存在しない陰性結果が出た場合のみツアーへの出場が認められる。陽性の場合はさらなる医学的評価を受け、また検査を拒否した場合は懲戒処分の対象になる可能性があるとする文書への署名も求められるという。
2024年に更新された以前の規定では、過去2年間継続してテストステロン値が2.5nmol/L(一般的な成人女性の正常値上限に相当する水準)を下回っていれば、トランスジェンダーの女性選手も出場可能だった。しかし近年では、テストステロン値だけを基準とするルールの見直しが進み、WTAも「生物学的な性別」に基づく方針へと転換した。WTAは今回の決定について、次のように声明を出している。
「WTAの女子出場資格規定は、女子プロテニス界における平等な競技機会を促進し、WTAトーナメントに参加する全ての選手にとって公平な競争を維持するために設計されています。WTAはこの問題が繊細で複雑であることを認識しており、全ての選手の尊厳を尊重し、敬意と思いやりを持って規定を運用することに全力を尽くしています」
スポーツ界では女性カテゴリーの公平性を巡る議論が活発化しており、世界陸連(25年9月)や世界ボクシング連盟(25年5月)でも同様の遺伝子検査が導入されている。
今回の新規定には、生物学的性別を基準とする点についてトランスフォビアだとの批判が上がる一方、ナブラチロワ氏は女子競技の公平性を守る措置だと支持し、次のように訴えている。
「WTAは全ての女性を支持しています。つまり女性(female)のことです。過度でトランスフォビア的な検査など存在しません。一生に一度の頬の粘膜採取だけで、たった3秒で終わります。わかりましたか? 男性は自認がどうであれ、男子のトーナメントで自由にプレーできます。単純なことです」
さらに、検査はプライバシーを侵害するとの批判に対しては、「これはデータ収集ではありません。性別検査の頬の粘膜採取にトランスフォビア的な要素は一切ありません。もしそれが過度な検査だと思うなら、見知らぬ人の前でおしっこをしてみてください(笑)」と一蹴した。
ナブラチロワ氏は自身もかつて同様の検査を受けていたと明かし、こう続けている。
「はい、私もその検査を受けました。おそらく2000年のオリンピックで検査が中止されるまで、全ての女性アスリートがその検査を受けていました。そして今、オリンピックレベルとWTAで再開され、それが徐々に浸透していくことを願っています。女性のスポーツに男性の身体が存在する理由はありません」
なお現在、WTAツアーに参戦しているトランスジェンダー女性選手は確認されていない。
構成●スマッシュ編集部
【連続写真】ナブラチロワ、ボルグ、エドバーグetc…伝説の王者たちの希少な分解写真/Vol.1
【関連記事】英国テニス協会は「トランスジェンダー女性」の国内女子大会参加禁止を決定!<SMASH>
【関連記事】「全米オープンでも認めるの?」女王ナブラチロワがトランスジェンダー選手の女子大会優勝に苦言!「公平じゃないわ」




