間もなく本戦が開幕するテニス四大大会「全米オープン」(8月30日~9月12日/アメリカ・ニューヨーク/ハードコート)に出場する元世界ランキング1位のノバク・ジョコビッチ(セルビア/現5位)が記者会見に出席し、今季限りでの現役引退を表明している元4位の錦織圭(現477位)について言及。「僕が対戦してきた中でも最も才能のある選手の1人」と最大級の賛辞を送った。
男女を通じて史上最多タイの四大大会シングルス24勝を誇る39歳のジョコビッチは、今なお世界5位につけるテニス界の“生ける伝説”。長年にわたってツアーの第一線でしのぎを削ってきた錦織の実力を誰よりもよく知る1人でもある。
両者はこれまでに20度対戦し、錦織から見て2勝18敗。最初の4試合では2勝2敗と互角に渡り合い、錦織が準優勝を飾った2014年の全米では、準決勝で当時世界1位だったジョコビッチを6-4、1-6、7-6(4)、6-3で撃破。アジア人男子選手史上初となる四大大会シングルス決勝進出を成し遂げた。
その後はジョコビッチに17連敗を喫したものの、セルビアのレジェンドにとって錦織が特別な才能を持ったライバルだったことに変わりはないようだ。現役生活に別れを告げる36歳について、次のように称賛した。
「これまで何度も言ってきたけど、ケイは僕が対戦してきた中でも、そしてプレーを見てきた中でも、最も才能のある選手の1人だ。彼は信じられないほど素晴らしいフットワークを持っていて、動きが本当に速い。積極的な攻めやベースライン付近でのストロークを非常に得意としていて、どのサーフェス(コートの種類)でも同じように速く、うまく、正確にプレーすることができた。対戦するのが非常に難しい相手だった」
一方でジョコビッチは、度重なる故障に悩まされてきた錦織のキャリアにも触れ、「彼がこれほど多くのケガに苦しんできたことは本当に残念だ」と吐露。その上で、「もしキャリアを通じてもう少し健康でいられたなら、もっと多くのことを成し遂げていたと思う」と惜しんだ。
そして最後には「引退後の彼の人生が素晴らしいものになることを願っている。彼は日本のテニス界、そしてスポーツ界に歴史を刻んだ。彼自身も、彼の家族や周囲の人たちも、彼が成し遂げてきた全てのことを誇りに思うべきだ」と温かな言葉を送った。
その錦織は現役最後の四大大会となった今大会に予選ワイルドカード(主催者推薦/WC)で出場。予選1、2回戦は突破したものの、決勝では20歳の坂本怜(現157位)との日本人対決に4-6、6-7(3)で敗れ、残念ながら本戦入りは叶わなかった。
長きにわたって世界のトップで戦い、日本テニス界をけん引してきた錦織。その実力を肌で知る史上屈指の名手から贈られた言葉は、36歳が男子テニス界に残してきた足跡の大きさを物語っている。
文●中村光佑
【動画】錦織がジョコビッチを破った「2014全米オープン準決勝」ハイライト
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【関連記事】「日本のテニスを託した試合だった」松岡修造が注目の一戦を熱く独自解説。タイブレークでは「これが、錦織圭」<SMASH>
男女を通じて史上最多タイの四大大会シングルス24勝を誇る39歳のジョコビッチは、今なお世界5位につけるテニス界の“生ける伝説”。長年にわたってツアーの第一線でしのぎを削ってきた錦織の実力を誰よりもよく知る1人でもある。
両者はこれまでに20度対戦し、錦織から見て2勝18敗。最初の4試合では2勝2敗と互角に渡り合い、錦織が準優勝を飾った2014年の全米では、準決勝で当時世界1位だったジョコビッチを6-4、1-6、7-6(4)、6-3で撃破。アジア人男子選手史上初となる四大大会シングルス決勝進出を成し遂げた。
その後はジョコビッチに17連敗を喫したものの、セルビアのレジェンドにとって錦織が特別な才能を持ったライバルだったことに変わりはないようだ。現役生活に別れを告げる36歳について、次のように称賛した。
「これまで何度も言ってきたけど、ケイは僕が対戦してきた中でも、そしてプレーを見てきた中でも、最も才能のある選手の1人だ。彼は信じられないほど素晴らしいフットワークを持っていて、動きが本当に速い。積極的な攻めやベースライン付近でのストロークを非常に得意としていて、どのサーフェス(コートの種類)でも同じように速く、うまく、正確にプレーすることができた。対戦するのが非常に難しい相手だった」
一方でジョコビッチは、度重なる故障に悩まされてきた錦織のキャリアにも触れ、「彼がこれほど多くのケガに苦しんできたことは本当に残念だ」と吐露。その上で、「もしキャリアを通じてもう少し健康でいられたなら、もっと多くのことを成し遂げていたと思う」と惜しんだ。
そして最後には「引退後の彼の人生が素晴らしいものになることを願っている。彼は日本のテニス界、そしてスポーツ界に歴史を刻んだ。彼自身も、彼の家族や周囲の人たちも、彼が成し遂げてきた全てのことを誇りに思うべきだ」と温かな言葉を送った。
その錦織は現役最後の四大大会となった今大会に予選ワイルドカード(主催者推薦/WC)で出場。予選1、2回戦は突破したものの、決勝では20歳の坂本怜(現157位)との日本人対決に4-6、6-7(3)で敗れ、残念ながら本戦入りは叶わなかった。
長きにわたって世界のトップで戦い、日本テニス界をけん引してきた錦織。その実力を肌で知る史上屈指の名手から贈られた言葉は、36歳が男子テニス界に残してきた足跡の大きさを物語っている。
文●中村光佑
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