専門5誌オリジナル情報満載のスポーツ総合サイト

  • サッカーダイジェスト
  • WORLD SOCCER DIGEST
  • スマッシュ
  • DUNK SHOT
  • Slugger
海外テニス

四大大会本戦初勝利の坂本怜「身体的にもメンタル的にも5セット耐えられた」。7カ月前の敗戦が起点となった“成長幅” <SMASH>

内田暁

2026.09.02

“錦織の四大大会最後の相手”の看板を背負った坂本怜だが、それをプレッシャーに感じることなく、自信として全米オープン本戦1回戦を戦った。(C)Getty Images

“錦織の四大大会最後の相手”の看板を背負った坂本怜だが、それをプレッシャーに感じることなく、自信として全米オープン本戦1回戦を戦った。(C)Getty Images

 フルセットの接戦にピリオドを打ったのは、相手のラケットを弾く強烈なサービスだった。両手を天に突き上げた勝者は、ゆったりとネットに向かい歩んでいくと、拳を引き寄せ咆哮を上げた。

 テニスの四大大会「全米オープン」の男子シングルス1回戦。スコアボードに並んだ数字は、6-4、6-7、6-4、3-6、6-4。3時間18分に及ぶ熱闘の勝者は、これが2度目のグランドスラム(四大大会)本戦出場となる、20歳の坂本怜だった。

 先に「3時間18分」の試合時間と記したが、実際に試合開始から勝利に要した期間は、24時間近くに及ぶ。8月30日(ニューヨーク現地時間)に始まった試合は、第5セットで坂本がゲームカウント4-3とリードした時点で雨天中断。翌日への順延が発表されたのは、夜の7時を回った頃だった。

「試合のことは考えないようにしよう」と意識し眠りにつくも、起きた瞬間から「どこにサービスを打とう」と考え始め、「頭がガチガチ」になった。考えに考え、悩みに悩んだ末に、最後は「コートに立って、相手の構えを見て決めよう」と腹をくくった。
 
 はたして再開した試合は、2連続サービスエースで幕を開ける。事実上の勝敗を決するとともに、試合を通じて決めたサービスエースは38本に達する。これは1回戦終了時点での、今大会の「最多エース記録」である。

 坂本が対戦したアレクサンダー・ブキッチ(オーストラリア)は、屈強な身体から繰り出す豪打が武器。サービスも常時130マイル(約209キロ)を記録し、サービスゲームは安定感に満ちている。

 対する坂本は、今大会は予選から「サービスがめちゃめちゃ良い」と手応えを覚えていた。その予選3回戦では、エース連発で錦織圭にも勝利。「錦織圭の、四大大会最後の対戦相手」の看板を背負い、今回の本戦に臨んでいた。

 錦織に勝ったことで、坂本の世間的な注目度も急上昇しただろう。ただ本人は、さして重圧は感じていないという。

「圭君の最後の相手だったからという、悪い意味でのプレッシャーは感じてない。自信として捉えられたかなと思います」

 託された錦織の想いを、まずは結果に昇華させた。
 
NEXT
PAGE

RECOMMENDオススメ情報

MAGAZINE雑誌最新号

  • soccer_digest

    8月7日(金)発売

    定価:980円 (税込)
  • world_soccer_digest

    8月20日(木)発売

    定価:980円 (税込)
  • smash

    8月20日(木)発売

    定価:800円 (税込)
  • dunkshot

    8月25日(火)発売

    定価:1200円 (税込)
  • slugger

    7月24日(金)発売

    定価:1100円 (税込)