先の「全米オープン」男子シングルスを制し、四大大会2勝目を飾った世界ランキング2位の29歳アレクサンダー・ズベレフ(ドイツ)が、男子団体戦「レーバーカップ」(9月25日~27日/イギリス・ロンドン/室内ハードコート)の開幕前練習で同3位の23歳カルロス・アルカラス(スペイン)と対面。その時に交わされた2人のユーモラスなやり取りが反響を呼んでいる。
ズベレフは今月13日の全米決勝で第8シードのベン・シェルトン(アメリカ/大会時9位)を6-3、7-6(2)、5-7、6-2で下し、6月の「全仏オープン」(クレーコート)に次ぐ今季2度目の四大大会優勝をゲット。しかし第4セットのサービング・フォー・ザ・チャンピオンシップをキープした際には、自身が勝利したことに気付かず、次のリターンゲームに備えようとする珍しい場面が見られた。
試合後のメディア対応では、観客の大歓声で主審のコールが聞こえなかったことに加え、「単純にスコアを忘れていた」と説明していたズベレフ。そんな29歳に改めて当時の状況を尋ねたのが、今回のレーバー杯でチームヨーロッパ(欧州選抜)として共闘するアルカラスだった。
スペインのテニスメディア『Punto de Break』によると、ロンドン「O2アリーナ」での練習中、アルカラスはズベレフに「家で全米決勝を見ていたんだけど、教えてよ。あの時、君は何を考えていたんだ?」と質問。これにズベレフは冗談交じりに「本当に何も考えていなかったよ。でも今回ばかりはそれが役に立った。バカだと、そういうところで助かるのさ」と返した。
その上でズベレフは「あのサービスゲームの最中、僕はスコアが4-1だと思っていた。もし5-2で優勝まであと1ゲームだとわかっていたら、ものすごく緊張していたと思う。それは間違いない(笑)」と告白。まさかの“勘違い”が結果的に緊張を遠ざけていたことを明かすと、アルカラスも笑顔を見せた。
ズベレフにとって全米オープンは、6年前の2020年大会で忘れがたい苦杯をなめた舞台でもある。決勝でドミニク・ティーム(オーストリア/元3位)を相手に2セットアップとしながら大逆転負け。ファイナルセットでは5-3でサービング・フォー・ザ・チャンピオンシップを迎え、優勝まであと2ポイントとしたものの、悲願のグランドスラムタイトルを目前で逃していた。
そうした苦い経験もあってか、今回は歓喜の瞬間が間近に迫っていることさえ認識しないままプレーに全集中。その末に手に入れたのは、6年前にあと一歩でつかみ損ねた“忘れ物”だった。そして優勝から約2週間、話題の“うっかり”が今度は好敵手との和やかなやり取りを生み出した。
文●中村光佑
【動画】全米マッチポイントを振り返って談笑するズベレフとアルカラス。問題の“勘違い”のシーンも!
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ズベレフは今月13日の全米決勝で第8シードのベン・シェルトン(アメリカ/大会時9位)を6-3、7-6(2)、5-7、6-2で下し、6月の「全仏オープン」(クレーコート)に次ぐ今季2度目の四大大会優勝をゲット。しかし第4セットのサービング・フォー・ザ・チャンピオンシップをキープした際には、自身が勝利したことに気付かず、次のリターンゲームに備えようとする珍しい場面が見られた。
試合後のメディア対応では、観客の大歓声で主審のコールが聞こえなかったことに加え、「単純にスコアを忘れていた」と説明していたズベレフ。そんな29歳に改めて当時の状況を尋ねたのが、今回のレーバー杯でチームヨーロッパ(欧州選抜)として共闘するアルカラスだった。
スペインのテニスメディア『Punto de Break』によると、ロンドン「O2アリーナ」での練習中、アルカラスはズベレフに「家で全米決勝を見ていたんだけど、教えてよ。あの時、君は何を考えていたんだ?」と質問。これにズベレフは冗談交じりに「本当に何も考えていなかったよ。でも今回ばかりはそれが役に立った。バカだと、そういうところで助かるのさ」と返した。
その上でズベレフは「あのサービスゲームの最中、僕はスコアが4-1だと思っていた。もし5-2で優勝まであと1ゲームだとわかっていたら、ものすごく緊張していたと思う。それは間違いない(笑)」と告白。まさかの“勘違い”が結果的に緊張を遠ざけていたことを明かすと、アルカラスも笑顔を見せた。
ズベレフにとって全米オープンは、6年前の2020年大会で忘れがたい苦杯をなめた舞台でもある。決勝でドミニク・ティーム(オーストリア/元3位)を相手に2セットアップとしながら大逆転負け。ファイナルセットでは5-3でサービング・フォー・ザ・チャンピオンシップを迎え、優勝まであと2ポイントとしたものの、悲願のグランドスラムタイトルを目前で逃していた。
そうした苦い経験もあってか、今回は歓喜の瞬間が間近に迫っていることさえ認識しないままプレーに全集中。その末に手に入れたのは、6年前にあと一歩でつかみ損ねた“忘れ物”だった。そして優勝から約2週間、話題の“うっかり”が今度は好敵手との和やかなやり取りを生み出した。
文●中村光佑
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