先の「全米オープンテニス」男子シングルスを制し、四大大会2勝目を飾った世界ランキング2位のアレクサンダー・ズベレフ(ドイツ/29歳)。しかし今回の戴冠に対しては、「比較的楽な勝ち上がりだった」との指摘もあり、その殊勲を疑問視する声も聞かれる。そうした見方に対し、同選手のコーチを務める兄のミーシャ・ズベレフ氏(ドイツ/39歳)が真っ向から反論している。
今季のズベレフは最高峰の四大大会で目覚ましい活躍を見せた。6月の「全仏オープン」で悲願の四大大会初優勝を飾ると、続く「ウインブルドン」でも準優勝。そして全米では決勝で第8シードのベン・シェルトン(アメリカ/大会時9位)を下して頂点に立った。
ただ今年の全米は、1位のヤニック・シナー(イタリア/25歳)が右ヒザの負傷で欠場。また前年覇者で3位のカルロス・アルカラス(スペイン/23歳)も手首の故障から復帰したばかりで、準々決勝でシェルトンに敗れて優勝争いから姿を消した。さらにズベレフ自身も決勝までトップ20シードと1度も当たらず、対戦相手の顔ぶれを理由に今回の優勝を割り引いて見る向きもある。
そうした批判に異を唱えたのが現役時代、ビッグ3(フェデラー、ナダル、ジョコビッチ)全盛期に自己最高の世界25位を記録した実績を持つミーシャ氏だ。現在は弟のマネジャーを務める傍ら、コーチとしてもチームを支えている。
このほどドイツメディア『SPORT1』のインタビューに応じたミーシャ氏は、シナーの欠場やアルカラスが故障明けだったことを理由に弟の全米優勝を過小評価する声について問われると、「そもそも“評価されていない”とはどういう意味なんだ?」と疑問を呈し、次のように反論を展開した。
「彼ら(シナーとアルカラス)が万全ではなかったのは、ケガをしていたからだ。では、なぜケガをするのか? 単純に身体が十分強くなかったか、無理をしすぎたか、あるいは必要な時に休まなかったからかもしれない。何かしら理由があるものだ」
続けて同氏は、シナーやアルカラスより年上の弟が、過酷なツアーを戦い続けられる身体の強さを備えている点も強調した。
「弟は彼らより年上だが、今も第一線で戦い続けているし、コンディションも良好だ。反対に若い選手でも、必ずしも身体が丈夫だとは限らない。とにかく私は、弟の成し遂げたことを過小評価していいとは全く思わない」
また、ズベレフのサービス前のボール突きが多すぎるとの批判についても、「ソックスの色に文句をつけているようなものだ」と一蹴。「誰かが成功すれば、必ず気に入らない点を指摘する人が出てくる」と突っぱねた。
今回のミーシャ氏の発言はシナーとアルカラスの故障にまで踏み込んでいることもあり、やや辛辣とも取れる。ただ兄として、そして一人の家族として、長年そばで見守ってきた弟の快挙に水を差されることだけは、看過できなかったのかもしれない。
文●中村光佑
【画像】ズベレフがシェルトンとの熱戦を制し初の戴冠!「2026全米オープン決勝」を厳選写真で特集!
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今季のズベレフは最高峰の四大大会で目覚ましい活躍を見せた。6月の「全仏オープン」で悲願の四大大会初優勝を飾ると、続く「ウインブルドン」でも準優勝。そして全米では決勝で第8シードのベン・シェルトン(アメリカ/大会時9位)を下して頂点に立った。
ただ今年の全米は、1位のヤニック・シナー(イタリア/25歳)が右ヒザの負傷で欠場。また前年覇者で3位のカルロス・アルカラス(スペイン/23歳)も手首の故障から復帰したばかりで、準々決勝でシェルトンに敗れて優勝争いから姿を消した。さらにズベレフ自身も決勝までトップ20シードと1度も当たらず、対戦相手の顔ぶれを理由に今回の優勝を割り引いて見る向きもある。
そうした批判に異を唱えたのが現役時代、ビッグ3(フェデラー、ナダル、ジョコビッチ)全盛期に自己最高の世界25位を記録した実績を持つミーシャ氏だ。現在は弟のマネジャーを務める傍ら、コーチとしてもチームを支えている。
このほどドイツメディア『SPORT1』のインタビューに応じたミーシャ氏は、シナーの欠場やアルカラスが故障明けだったことを理由に弟の全米優勝を過小評価する声について問われると、「そもそも“評価されていない”とはどういう意味なんだ?」と疑問を呈し、次のように反論を展開した。
「彼ら(シナーとアルカラス)が万全ではなかったのは、ケガをしていたからだ。では、なぜケガをするのか? 単純に身体が十分強くなかったか、無理をしすぎたか、あるいは必要な時に休まなかったからかもしれない。何かしら理由があるものだ」
続けて同氏は、シナーやアルカラスより年上の弟が、過酷なツアーを戦い続けられる身体の強さを備えている点も強調した。
「弟は彼らより年上だが、今も第一線で戦い続けているし、コンディションも良好だ。反対に若い選手でも、必ずしも身体が丈夫だとは限らない。とにかく私は、弟の成し遂げたことを過小評価していいとは全く思わない」
また、ズベレフのサービス前のボール突きが多すぎるとの批判についても、「ソックスの色に文句をつけているようなものだ」と一蹴。「誰かが成功すれば、必ず気に入らない点を指摘する人が出てくる」と突っぱねた。
今回のミーシャ氏の発言はシナーとアルカラスの故障にまで踏み込んでいることもあり、やや辛辣とも取れる。ただ兄として、そして一人の家族として、長年そばで見守ってきた弟の快挙に水を差されることだけは、看過できなかったのかもしれない。
文●中村光佑
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