男子テニス元世界ランキング1位のラファエル・ナダル(スペイン/40歳)の叔父で、長年コーチを務めたトニ・ナダル氏(65歳)が、かつて甥が試合使用ボールに不満を漏らしていた際のエピソードを語ったことがある。スペインのテニス専門サイト『Punto de Break』は現地10月13日付の配信記事でそれを紹介し、改めて注目を集めている。
今回、このエピソードが取り上げられた背景には、現在開催中の男子ツアー公式戦「ロレックス上海マスターズ」(10月7日~18日/中国・上海/ハードコート/ATP1000)に出場した世界ランキング3位のカルロス・アルカラス(スペイン/23歳)が、ボールやコートコンディションに不満を示したことが関係している。
第2シードのアルカラスは現地12日に行なわれたシングルス3回戦で、同39位のジゾー・ベルグス(ベルギー/27歳)に5-7、6-7(4)のストレートで敗退。試合中からボールの弾み方や球足に不満をあらわにしていたアルカラスは、敗戦後の記者会見でも「初戦(2回戦)と比べて球足が遅く感じられた。わずか2日間でこれほどコンディションが違うのは奇妙なことだ」と発言していた。
こうした中、同メディアが紹介したのは、トニ氏が過去の講演会で冗談交じりに披露したナダルとのやり取りだ。
同氏によると、ある年の「全米オープン」でナダルがボールに回転をかけられず、練習のたびに「このボールは回転がかからず、自分には合わない」と不満を繰り返していたそうだ。これにうんざりしたトニ氏が、勝ち進んでいたナダルに「もう負けてしまえばいい。マヨルカ(スペイン)に帰れば、きっとボールにちゃんと回転がかかるようになるだろう」と言い放ったところ、「彼は私の言うことを聞いて、本当に負けてしまった」という。
その後、ナダルは中国・北京のツアー大会に出場し、見事優勝。そこで使用されていたのは、なんと全米オープンと同じメーカーのボールだったという。
「彼と再会した時に『北京ではどんなボールを使っていたんだ?』と尋ねると、彼は少し恥ずかしそうに、全米オープンと同じメーカーのものだったと答えた。だから私は『なんという偶然だろう。北京では回転がかかるのに、ニューヨークではかからないのか』と言ってやったよ」
今回のアルカラスの一件にも通じる、示唆に富んだエピソードである。トニ氏は、コートやボールの条件はどの選手にとっても同じだという考えなのだろう。「言い訳を聞くのが本当に嫌い」という言葉からも、その厳格な姿勢がうかがえる。
文●中村光佑
【画像】ボールがつぶれ、フェイスがたわむ! プロのスーパーインパクト集/Vol.2
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第2シードのアルカラスは現地12日に行なわれたシングルス3回戦で、同39位のジゾー・ベルグス(ベルギー/27歳)に5-7、6-7(4)のストレートで敗退。試合中からボールの弾み方や球足に不満をあらわにしていたアルカラスは、敗戦後の記者会見でも「初戦(2回戦)と比べて球足が遅く感じられた。わずか2日間でこれほどコンディションが違うのは奇妙なことだ」と発言していた。
こうした中、同メディアが紹介したのは、トニ氏が過去の講演会で冗談交じりに披露したナダルとのやり取りだ。
同氏によると、ある年の「全米オープン」でナダルがボールに回転をかけられず、練習のたびに「このボールは回転がかからず、自分には合わない」と不満を繰り返していたそうだ。これにうんざりしたトニ氏が、勝ち進んでいたナダルに「もう負けてしまえばいい。マヨルカ(スペイン)に帰れば、きっとボールにちゃんと回転がかかるようになるだろう」と言い放ったところ、「彼は私の言うことを聞いて、本当に負けてしまった」という。
その後、ナダルは中国・北京のツアー大会に出場し、見事優勝。そこで使用されていたのは、なんと全米オープンと同じメーカーのボールだったという。
「彼と再会した時に『北京ではどんなボールを使っていたんだ?』と尋ねると、彼は少し恥ずかしそうに、全米オープンと同じメーカーのものだったと答えた。だから私は『なんという偶然だろう。北京では回転がかかるのに、ニューヨークではかからないのか』と言ってやったよ」
今回のアルカラスの一件にも通じる、示唆に富んだエピソードである。トニ氏は、コートやボールの条件はどの選手にとっても同じだという考えなのだろう。「言い訳を聞くのが本当に嫌い」という言葉からも、その厳格な姿勢がうかがえる。
文●中村光佑
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